丸井ブン太
届いた想い
俺はある日、隣のクラスの奴に呼び出された
しかも、告白スポットの木の下に………
無視するのも可哀そうだから、一応行った
「……あの……私、丸井君が好き!」
やっぱり告白かよぃ……
でも、俺の答えはここに来る前から決まっている。
「ゴメンな、俺……他に好きな奴が居るから」
「…そっか………私の方こそゴメンね^^」
「………じゃあな」
「バイバイ^^(・・・最初からふられるのは分かってたけど、やっぱりつらいなぁ・・・・・)(涙」
その光景を見ていた者が一人いた………。
その名は、仁王雅治。
「ブンちゃんに好きな奴が居たとはのぅ……」
放課後………俺は、【アイツ】の事を思い出していた
最後に交わしたあの言葉を………
『ブン太……またね』
『ああ……また…な』
あの日以来、電話もメールもこない
今、お前はどこに居るんだよぃ
お前はもう、俺の事を忘れちまったのかよぃ
「名前……」
「ブンちゃん、“名前”って誰ぜよ?」
「うわっ!……なんだ、仁王か……てか俺、声に出してた?」
「出してたぜよ」
「そっか……」
「(ブンちゃんの好きな奴ってその子なんじゃな……それにしても、随分愛しそうに名前を呼ぶんじゃな……)…のぅブンちゃん」
「なんだよぃ」
「部活は行かんのか?」
「……今日って部活だったっけ?」
「そうじゃよ」
「げっ!仁王、もっと早くに言ってくれよぃ!!」
俺は、急いでテニスコートへ行った……
だけど、そこには誰もいなかった……
「騙された……仁王、タヒね(怒」
その頃の仁王は……
「プピーナ」
もう下校していた……
次の日〜朝練〜
「柳、なんかおもりみてぇのねーか?」
「……あるが……何に使うんだ?」←おいっ!あるのかよ!!
「ん〜……ちょっと…な(ニヤ」
「……そうか……ちょっと待っていてくれ」
「おう♪(これで、仁王に仕返し出来るぜぃ!)」
「…………これだ」
「サンキュー!!柳!!」
「重いから気をつけろ」
「分かってるって♪……うわっ!…重すぎだろぃ……まぁ丁度いいか」
「では、俺は練習に戻る」
「マジでサンキュー!」
そして俺は、柳が部室を出たのを確認してから
仁王のカバンに、柳からもらったモノ(…たぶん5kg以上あると思う)を入れてから部室を出た……
部活が終わり、俺は教室で仁王を待った……
が、仁王はいつもと変わらない様子で教室に来た……
そして……
「ブンちゃん、俺をペテンにかけるなんぞ100年早いぜよ」
と、言った……
俺は、仁王に反論しようと席を立ったが
担任が来たので出来なかった。
「今日は転校生が居るぞ……苗字、入ってこい」
仁王にイラついていた俺だが、その苗字を聞いて
そんな事など忘れてしまった
そして、少しの期待を持った。
もしかしたら、【アイツ】かもしれない……と
「……苗字名前です。これからよろしくお願いします^^」
俺の期待は的を射た
【アイツ】だ
俺が5年間も待ち続けた
【アイツ】だった
俺は、無意識に席を立ち
【アイツ】を……名前を抱きしめていた
「ブ…ン太?」
「名前……会いたかった」
「わ、私も……会いたかった」
「もう…どこにも行かないよな?」
「……たぶん」
「そこは、“行かない”って言えよ」
「だって……」
「まぁ、俺がお前を離さなければ大丈夫か!」
「離さないっていつまで?」
「ん?…一生…かな?」
「それ……プロポーズしてるみたい」
「“みたい”じゃなくて、してるんだよ」
「……ホントに?」
「ああ……」
「嬉しい^^……けど、恥ずかしいな/////////」
二人の噂は、一日で全校生徒、職員に知れ渡りましたとさ。
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