死を視つめる娘
ミオソティス
ヴォルデモートは娘の見舞いを欠かせずやっていた、
周囲の目など関係ない。
容態が安定したあとは屋敷の寝室で寝かせていた。
ブラック家にしてグリフィンドールに言った長男シリウスがシスルを受け止めなければ、
姉が亡くなった日のようにそれ以上に泣き喚くところだった。
ホグワーツの動く階段に錯乱呪文をかけたのはレイブンクローの生徒、
混血で母方がマグル生まれで死喰い人に殺されたのだ。
その生徒と家もろとも直様部下たちが処分した。
そして完全に目を覚ました娘はシスルはおかしかった。
目が純粋な紫ではなく、淀んだ紫になって
花瓶の花を指先で突く。
すると一気に花瓶の花は崩れる、
その花はもう二度と魔法を使っても治らない。
"姉と同じ魔眼使いとしての能力が現れた"
──しかし、姉は自分と子を成していない。
シスルは捨て子だったのだ。
1955年12月31日
本拠地の屋敷の木の下に籠に入れられた冷たくも懸命に生きようとする赤子。
純血の子なのかもしれない
混血の子なのかもしれない
最も憎悪すべきマグルなのかもしれない。
それでも最愛の姉と瓜二つの顔をした、
雰囲気を漂わせた子を見捨てるわけにはいかなかった。
その事実を知っているのはアブラサクス・マルフォイのみ。
ダンブルドアはすでに気づいている。
『おとうさま』
しっかり喋れるようになったシスルはとてもいい子で、
幼いうちにすぐに魔法の力を示した。
しかし体が弱く足も不自由になっていた、
のだがシスルは部下らの目を盗み(部下らは後にシスルの気迫に負けたという)
私のもとに転んで傷だらけになりながらもやって来た。
それまで気まぐれに拾った唯の拾い子として扱っていたのだが、
そのことがあり、私はもっとシスルを実子として愛すようになった。
ダンブルドアはこれを愛と呼ぶのか?
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