死を視つめる娘
甘草
ホグワーツ行きの汽車に乗るまで色々
《私を好奇の目で見つめるマグルの群を掻き分けて、ブラック家のシグナスさんの背を追い、送って貰ったことに礼を言い。
7年生になるベラお姉様の手を借りた》
あって、スリザリン生が多い位置にあるコンパートメントに座る。
『ベラ、本当にありがとう...。』
「大丈夫かい...?シスル様。いや当たり前のことをしただけさ。」
『もう、ベラは様付けは...』
「様付けしないとあたしの気がね...?
ああ...すまないけど監督生は集まらないといけないんだ。
済んだら戻ってくるよ。」
ベラは口調が強いらしいけど、
作法は流石ブラック家の長女として完璧で5年生から監督生を続けている。
よくお父様にベラが魔法を習っていたのを見たことがある、
つまり勉強もできる。
...お父様が教えるのだから、なんて。
「「シスル様。」」
同時に2人、マルフォイ家のルシウス、ベラの妹、シシーことナルシッサがこちらに話しかけた。
「全くドロメダはどこにいったんだい...シシー、ルシウス頼んだよ。」
ブラック家の3姉妹、
1951年生まれの7年生のベラこと
ベラトリックス・ブラック
1953年生まれの5年生のドロメダこと
アンドロメダ・ブラック
最近、ハッフルパフのお友達と居るらしい?
1955年生まれの3年生のシシーこと
ナルシッサ・ブラック
婚約者のルシウス・マルフォイといつも行動を共にしている、...私と同い年なのだ。
...やっぱりシシーとルシウスのそばに居るのは気が引けてしまう、
駅で酔ったと今は寝たふりをしているが薄目になると。
2人が将来を約束された恋人で2人は見つめ合っている!
「はは、シスル様はもう大丈夫なのかな?」
『あっ、気付いていらして...』
「私達のことはいいのよ、お菓子でも食べる?」
『いえ...それよりルシウスさん達の杖選びってどんな感じでした?』
私の杖選びは大変だった、
母と同じ「サクラの木」「不死鳥の尾根」の組み合わせを持った途端、
机が抉れたりと大惨事になってしまい、平謝り状態だった。
「「簡単に終わったわ」」
この夫婦はもう何十年も連れ添ってきたのだろうか?
ルシウスはハッとしてシシーと顔を見合わせた。
「ま、まあシスル様の他にやらかしてしまった子はいるわ。」
『じゃあ組み分けは...?』
「私は被った瞬間にだな。」
「またブラック家か、なんて言われてすぐにね。」
やっぱりお父様の言った通り、あの組み分け帽子とやらは喋りかけてくるのか...。
ベラが帰ってくると気まずさは無くなり、
汽車から見える景色を時折見てみる。
今まで屋敷から庭からしか見なかった空は
青く澄んでいた。
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