未来視の姉 運命は変わらない
夕顔
クリスマス休暇は孤児院に戻ることにした、頭の痛みが止まない、
マグルの薬でも久々に飲もうか?と迷っていた。
『トム、見てこのベット。』
こじんまりとしたベット、今の私が思いっきり座るとあっという間に壊れそうだ。
「こんなおんぼろなベットで2人手を繋いで寝ていたんだね。」
トムはすっかり柔らかくなったと思う、部下...ではなく友人とも対等に(やや上から)喋っている。
マグル生まれやマグルを悍ましいほど嫌っているのは相変わらずだけど...。
「卒業したらDADAの教授になろうと思っていたんだけど。」
『闇祓い?』
トムはすぐに困ったように首振って否定する
「いやそんなマグルも守るようなことはしないさ。
姉様...クラニアと一緒にマグルのいない場所で過ごしたい。」
『ノクターン横丁あたりかしら?』
「僕が似合いそうなところだけど姉様は似合わないよ、どこか静かなところで過ごそう。クラニア」
トムは私に微笑んで、「姉様」と呼ぶのをやめて「クラニア」と繰り返す。
私がクラニアと呼ばれるたびに頬を赤く染めるのが面白いと。
静かな、静かな場所で平お────
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