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未来視の姉 運命は変わらない
ラベンダー
私が7年間過ごす寮はレイブンクロー、になった。

機知と叡智に優れた者が集う寮...
賢い者が集う寮らしい。
落ち着いた人ばかりでいい寮だと思うのだけれど、
謎解きをしないと寮に入れない、忘れ物を取りに行ったりするときは本当に困ってしまう。

「ミスリドル。」

『マルフォイさん、こ、こんにちは。』

廊下の角を曲がり

真正面から現れたのはアブラクサス・マルフォイさん、とても良い家の人らしい。


オリバンダーの店で鉢合わせしてぶつかりそうになった時はとても緊張して、
今もとても緊張している。

同い年だというのに...。

「はは...そんなに緊張しなくてもいい、今時間はあるかな?」

『1時間後に同級生に勉強を教えるので、それまで終われるのなら...』

「君はレイブンクロー生に相応しいほど優秀だからね。」

マルフォイさんは小さくスリザリンに来てほしかったなとつぶやいた。
私もトムと同じスリザリンに行きたかったのだが

あの組み分け帽子は
「スリザリンがいいのか?
ふーむ...だが!その賢さを悪事に私欲に決して使わぬ意志がある、レイブンクロー!!!」

ともう一ヶ月前のことだ。

マルフォイさんと中庭のベンチに座って、
いろんなお話をした、勉強のことや好きな食べ物のこと...。

まだ高貴なマルフォイさんへの緊張はあるけど、
前よりずっと強張らずにお話がこれからできると思う。


「君と出会った時、君を見つめたのはお祖父様の書庫にあった本と似た文献があってね。

...とりあえず、図書室に行こう。」


『え!ちょっと..同じ同級生の子の勉強を今日見る予定...。』

「マルフォイと居た、でその子も納得するだろう。」

図書室、マルフォイさんは1冊の分厚い本を机に置いた。

【 魔眼五姉妹 】

[神により魔法で作られし五姉妹の眼は

長女が持つ眼は全てを静止する
次女が持つ眼は全てを捩じ曲げる
三女が持つ眼は全てを魅了する
四女が持つ眼は全ての死を視る
五女が持つ眼は全ての未来を視る

五姉妹は美しい紫水晶の瞳を持つ。〕


...その魔眼五姉妹のお話がその分厚い本に納められていた。

確かに私の目は瞳はトムと違って珍しい淡い紫。

『マグルの世界では珍しくても、この魔法界ではそう珍しくはないんじゃ...?』

「いや、魔法界でも居ないんだ。
私が思うには君はその魔眼五姉妹の子孫か生まれ変わりだと考えている。」

『...その話が本当なら五姉妹の末っ子だと思います。』

「未来予知の瞳なのかい」

マルフォイさんは2つ目を私の2つ目に合わせて見つめる

「では1つ予知してくれないか?」

『......マルフォイさんは明日、減点されてしまいます。』

マルフォイさんは品行方正で減点とは縁の無い、そんなことはありえない、
それでも私の目には見えたのだ。

マルフォイさんもそんなことはないだろうと笑っていた、
...どうやらギリギリで同級生との約束が守れそうだ。


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あきゅろす。
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