被害者と加害者 後ろから抱きついてくるのはハートの海賊団員のキャスケット帽を被った人。 「チカっ!!」 しかも何か半泣きだし。 「どーしたんですか…」 「ペンギンが俺を疑うんだよッ」 「…なんで」 どうやら、ペンギンさんに疑われてちょっと半泣きらしい。 だからって私に抱きつくな… 私よりベポのが気持ちいいぢゃんか 「ってかペンギンさんがそんな無闇に人を疑うわけないじゃないですかっ!キャスケットがなんかまた悪いコトしたんじゃないの!?」 「ちっげーよっ!!俺は濡れ衣なのッ」 「じゃあ何の理由で疑われてるの?」 私はちょっと無理やり向きを変えて、キャスケットと向き合う形になる。 「貯蔵庫…」 「は?」 「酒とチーズが無くなってたんだって」 …………。 「俺ぢゃねぇって言ってんのに、ペンギンは話聞いてくれねぇし…俺、チーズ嫌いだっての…」 それ、あたしだ-。ケヘ 昨日ちょっと寝れなくて貯蔵庫からチーズとワインをちょこっと拝借させてもらったんだよね…。 いやいやキャスケットには悪いけどそこは犠牲になってもらわなきゃ 「でな?俺、疑われてまんまとか嫌だから犯人捜そうと思って一番怪しそうな奴に近付いてみたんだ」 「う、うん?」 「そしたらさぁ…チカから、アルコールの匂いと俺の嫌いなチーズの匂いがすんだよね?……ねぇ、チカなんで?」 ギャーッ!!! 耳元で喋んなッ!朝から低温はお腹に悪いっ 「ぇ…えと、晩御飯で飲んだアルコールがまだ残ってるのかなぁ?」 「普通、その時間なら匂いとか消えてるよね?」 「………個人差が…」 「なぁチカ…言っちゃえよ」 被害者と加害者 (いや---っ!!キャスケットがセクハラしてくるっ) (ちょ!なんでだよチカっ) (おい、キャスケット…俺のチカにセクハラとは言い度胸だなぁ?おい) (せ、船長っ) (気を楽にしろ、すぐに終わる) |