long部屋
I find a difference5:松小
松永が隣の部屋に越してきた。
ま、まぁそこまではいい。
別に引っ越しててすぐに挨拶だとか言って部屋に上がってきたこととか
毎朝出てくるたびに、いろんなかっこうしててビビ・・・少しだけ少しだけ驚くだとか
何故かベランダで酒を交わすことになったとか
まぁ別段変ったことはない。
だが・・・
「テメェは何で部屋に上がりこんでんだ!!!!!!」
「あぁ、おかえり」
クソッ、何でこんなにくつろいでんだ。
カギはかけて出かけたはずだぞ!!何で入れてんだよ!!
それに・・・
今日は・・・・・・
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「小十郎・・・」
「何ですか、政宗様」
会社の社長室。
政宗は書類に目を通しながら流すように言葉をつづる。
「今日は‘いつもより’早く上がっていいぞ」
「そ、そんなっ!」
政宗の提案にガタンッと椅子を倒してしまうほど立ちあがってしまう。
「いつも配慮してくださるのに、これ以上は・・・」
「俺がいいって言ってんだから良いんだよ。you see?」
政宗はニヤリと笑いながら小十郎に命令する。
小十郎は眉を寄せ椅子を戻し、複雑な顔で再び書類に目を通しはじめた。
「いつものですよね」
「あっ・・・ぃゃ・・・」
ニコッと笑っ店内に戻る女性を小十郎は止められなかった。
(今日はまだ決めかねてたんだがな)
毎年、同じ日にそして、小十郎のようなお客さんが来るのは珍しく、覚えられてしまったのだ。
「はい、どうぞ。今日はとても美しいものばかりですよ」
「あぁ、ありがとう・・・」
ふわりと大事そうに渡されたそれを受け取らないという選択肢は小十郎にはなかった。
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「で、何で入れたんだ?」
「それは企業秘密というものだ」
コイツッ・・・
はぁ・・・入ってきたものはしょうがない。
ネクタイをはずそうとソファに近づけば
視界がグルリと一回転した。
「・・・相変わらず隙だらけだな」
‘右目’
松永の口角が上がったのが見えた。
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よし、俺頑張る!!!←宣言しないとへこたれそう
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