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担任はシャンクス先生

「やったなエース…」
「やったぜ名前…!」
「「最高学年だァ!」」


ウザかった先輩たちも無事卒業し、晴れてこの学園は俺たちのものになった。
これで何しようがうるさく言ってくる連中はいない!
中には教師もうるさいけど、ほとんどが無視してくれる!


「で、何する?何するよ!」
「まずはあれだろ。食堂の私物化!」
「いいなそれ!食い放題じゃねェか!」
「財布は悲鳴あげるけどな!」


久しぶりってほどじゃないが、学校でエースと会うのは久しぶりだった。
適当に挨拶して、始業式が始まる体育館へと向かう。
その途中、何人か生意気そうな後輩がいたので、あとから潰しておくことにする。
生意気なガキは先輩が指導してやらねェとな!これこそ上級生の特権!


「っておい、始業式始まってんぞ!」


体育館には全校生徒と全教師が既に集まっており、静かだった。
不良が多いこの学園だが、こういった式は全員が真面目に出席する。
何故なら、


「テメェら、ちゃんと遊んできたんだろうな」
『オヤジィイイイイ!!』


皆、理事長が大好きだからである。
勿論それはエースと俺もで、列に入り、「オヤジィ!」と一緒になって叫ぶ。
教師の中にも生徒と一緒になって叫んでるダメな大人がいるが、気持ちは解るので無視しておく。


「今年度も自由に、そして派手に暴れろ。以上だ」


長くない、寧ろ短すぎる挨拶が終わり、それと同時に始業式も終わる。
校長から注意事項を言われるが、聞いてる奴のほうが少ねェ。
俺とエースもさっさと体育館を出て、新しい教室へと向かう。
三年ともなれば、食堂が近くなったり、下駄箱が近くになったりと色々と便利になる。

そしてその近くに張り出された新しいクラス表を見て、エースと手を合わせる。
今年も、つーか三年連続同じクラス!


「また名前とかよ」
「またまたァ。嬉しいくせに」
「それはお前だろ。春休み中もお前からの誘いのほうが多かったし」
「ふざけんな。お前のほうが2回ほど多い」
「こまけェ!」


3年C組となった俺とエース。教室は下駄箱から一番遠い…。
遅刻してもすぐに教室に入れない。すぐに外に出て行けない。
そんなことを喋りながら教室に入ると、

すでに担任らしき教師がいた。


「エース、俺の見間違いかな」
「残念だな、名前。お前の目は間違いをうつしちゃいねェ…」
「よォ、名前にエース」
「「シャンクス…」」


まるでダメな大人(教師)として有名なシャンクスだった…。
確かにこの人は自由に色んなことをやらしてくれるが、教師としては何の役に立たない。
ほんっと役に立たない。ダメ人間すぎる。生徒が言うんだから間違いない。
俺とエースに続き、新しいクラスメイトになる奴たちも、シャンクスを見て愕然とした。ですよねー。


「おい、んなとこ突っ立ってねェで座れ。席は適当でいいぞ。できるだけ俺の仕事を増やすな」
「初っ端からか!」


ダメだこの教師。まるでやる気がない。


「エースは俺の前な」
「断る。俺はお前の影で早弁してェからお前が前に行け」
「俺もだ!」
「なら俺が前に座ってやろう」
「「教師がこっちに座んな!」」


二人して突っ込むと「チェー…」とガキみたいな顔して前へと戻って行く。
お前は教師だろうが!

窓際の一番後ろにエース。その前に俺が座ることになった。
一番後ろのほうがよく目立つって言われているが、一番後ろのほうが気分がいいので関係なし。
適当に喋っていると、いつの間にか新しいクラスメイトが揃っていた。
知った顔も見るが、そこまで仲のいい奴はおらず、少しガッカリ…。また新しく友だち作るの面倒だなァ…。


「つーかあのオッサン、いつまで寝てんだ?」
「名前、起こしてこいよ」
「面倒くせェなァ…」


クラスメイトが集まるまで、うたた寝をするつもりだったんだろう。
がっつりイビキをかきながら寝ているシャンクスに近づき、頭を一発殴る。
眠たそうな目をこすりながら「あー?」とか言ってきたので、「全員揃った」とだけ言って席に戻る。つか涎出てたぞ!


「おー……ようやく揃ったか…そうかそうか…」
「おい、名前。また寝るぞ。もっとちゃんと起こしてこいよな」
「マダオめ…。シャンクス!早く終わらせろ!」
「よし、解った。俺の名前はシャンクス。眠いから今日はこれで終わりだ。じゃあな!」
「確かに早くって言ったけども!」


ダメだあの教師。
三年最後の担任がアイツだと思うと、少し怖くなります。

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あきゅろす。
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