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俺の子供時代シリーズ1

!パラレル注意!
何故か子供時代のマルコがやってきました。
子供時代の性格を捏造してます。
パラレルが苦手な方も先に進まないようにして下さい。





「というわけだよい」
「大事なところ省くな」


事件が起きました。
なんと、マルコさんに子供ができました!
って、エースさんとサッチさんと私の三人は声を揃えて驚きましたが、違いました。
マルコさんの子供ではなく、子供時代のマルコさんが朝やってきたそうです。
グランドラインって不思議なことが起きるよねー…。
一番知りたいこと(何故来たかなど)を説明することなく、「来た」とだけ言うマルコさんに、サッチさんはツッコミを入れる。


「エースさん、子供マルコさん可愛いですね」
「……髪型は変わんねェんだな」


マルコさんの足元で大人しくしている、子供マルコさん。
髪型は変わらないけど、目がクリクリと大きく、いかにも子供って感じがして可愛い。
身長も私より低く、周囲を見渡して今にも走りだしそうな雰囲気。
すると私と視線が合い、トコトコと近づいてきた。


「おい、お前」
「お、俺?」
「名前はなんて言うんだい?」


子供独特のソプラノ声。マルコさんだと解っていてもなんかおかしい…。
エースさんを見上げると苦笑いしながら「答えてやれよ」と背中を押された。


「俺の名前は名前、です」
「名前って言うんだな。おれはマルコ!お前おれの子分にしてやるよい!」
「え?」


ニィ!と大人マルコさんより表情豊かな子供マルコ…くん。
私の手を取り、力強く引っ張ってその場から離れる。
でもエースさんに反対の手を掴まれ、元いた場所に戻された。…腕痛い。


「テメェ、何すんだよい!名前から手ェ離せ」
「生意気なガキだな…。テメェこそ離せよ。それと名前はテメェの子分にはならねェ!俺のだ!」
「ちょっとエースさん!」
「じゃあお前もおれの子分にしてやるよい。うれしいだろい?」
「何このクソガキ。マルコー、子マルコ殴っていいか?」


エースさんが後ろを振り向くと、マルコさんが面倒くさそうにサッチさんに説明している途中だった。
なんでマルコくんが来たのかはマルコさん本人も解らないんだって。


「あー、おいガキ。止めとけよい」
「うるせェジジィ!名前はおれの子分になってうれしいだろい?」
「え?……別に…嫌、じゃないよ?」
「だよな!じゃあ案内しろい!」


身長のせいで上目使いになってしまうマルコくん。
可愛いと思いつつ返事をすると、ニッコリと嬉しそうに笑う。……昔のマルコさんは可愛いね…!


「おい、名前に迷惑かけんじゃねェよい」
「おれの子分になれたんだ。光栄に決まってんだろい。それともおっさんも俺の子分になりてェのかい?」
「…すっげェ俺様だな。あんなマルコ嫌だ」
「生意気すぎだろ!エース、殴ったれ」
「殴ったら返り討ちにあうよい」
「どんだけ気ィ強いんだよ!」
「それと、名前は女の子だから無茶させんなよい」
「……お前、女だったのかい?」
「うん」
「そうかい……。よし、おれの女にしてやるから喜べ!」
「……」
「マルコ、「よし、そのまま名前とくっつけ!」って思ってたら本気で燃やすからな」
「ちっ…」
「もうやだこのおっさん!最近キャラ崩壊酷すぎる!」
「おれが守ってやるから案内しろい」
「うーん…」


この子は子供だけど、マルコさんだし。だからモビー・ディックを案内しても問題はないよね?
首を傾げながらマルコさんを見ると、「悪いな」と言うように頷いてみせた。


「じゃあ一緒に行こうか」
「おう!」


ギュッと繋ぐ手に力をいれる。
うん、可愛い。私もまだ子供だけど、私より年下の子が入るとなんか嬉しいな!
可愛がってもらってる分、私もマルコくんを可愛がろう!マルコさんへの恩返しにもなるかな?


「えっと、まずはオヤジ殿に会いに行こうか」
「誰だそいつ」
「この船の船長さんだよ」


手を繋いだまま、オヤジ殿がいる船首近くに向かうと、大きなイスに座ったオヤジ殿が仲間達と談笑をしていた。
近づいた私とマルコくんを見て、仲間達は笑ったり驚いてたりしていた。
オヤジは前者で、とても楽しそうな声をあげて笑っている。


「まさかマルコの子供時代が見れるとはな」
「不思議なこともあるんですね…」
「小僧、たっぷり遊んで行けよ」
「……おっさんでけェな…」
「テメェはチビだな」
「よし、おっさんもおれの子分にしてやるよい!」


大きなオヤジ殿を見て、目をキラキラさせながら、大人マルコさんが言いそうにない台詞をいとも簡単に吐いた。
回りにいた仲間達や私は驚いて言葉を失うけど、オヤジ殿はやっぱり笑っている。


「そうか、そりゃあいいな」
「おっさん身体弱そうだしな。おれが守ってやるから安心しろよい」
「グララララ!チビになっても今と変わらねェこと言いやがる。意味は違うが、言ってることは同じだ。さすがマルコだな」


マルコさんはいつもオヤジ殿を大切にしている。
敵襲があると一番にオヤジ殿を守ろうとしている。盾になっている。
それは子供になってもそうだ。
マルコくんは「弱いからおれが守ってやる」って言ってるけど、結局はオヤジ殿を守っている。
ああ、本当にこの二人の信頼関係って凄いな。私も強い大人になりたい!


「もちろん名前も守ってやるよい。男は女も守るもんだからな」
「…ありがとうございます」


嬉しくなってマルコくんを抱きしめると、驚いた声を出して慌てて私から離れた。
顔を真っ赤にさせ、目を見開いている。


「い、いきなり抱きつくなよい!」
「ごめんなさい…。でも嬉しかったから」
「そういうのは好きもの同士でやるもんだい!」
「俺はマルコくんのこと好きだよ?」
「うっ…」
「グララ!チビマルコは今のマルコに比べて純粋じゃねェか。なァマルコ」
「今だって純粋だい」
「どの口が言いやがる」


いつの間にかいたマルコさん。
オヤジ殿の横に立って、私とマルコくんを見ていた。


「おいガキ。そろそろ元いたところに帰れよい」
「……どうやって帰んだい?」
「知らねェよい。どうやって来たんだい」
「知らねェよい」
「困りましたね…」
「チビ。帰るまでここにいな。お前も俺の息子であることには違いねェからな」


こうして、子供時代のマルコさんと一緒に暮らす日々が始まりました。

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あきゅろす。
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