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同人BL小説

 売り払われた俺。親友であり恋人であった。俺にとってスザクは唯一の理解者だった。
 スザクと居るよりも、ゼロであることを選んだ。ナナリーの幸せを、母の仇を取ることを。

 スザクを捨てた。あいつを信頼していた、でもゼロであることを明かせなかった。それは事実だ。

 苦しい。苦しいと訴える。違う記憶が書き替えられ、事実とは違う、噛み合わない会話。
「久しぶり、また会えて嬉しいよ。」
「あぁ、俺も。」
 嘘、嘘ばっかりだ。本当は会いたくなかった。正体をしられ、スザクに憎まれたくはなかった。いつかスザクの前から姿を消し去るはずだった。
 ナナリーを任せ、俺のことは忘れてほしいと思っていた。

 偽りの仮面を被り、学園生活をおくる、今のこの状況は、ゼロをとり、スザクをとり、両方手放せなかった、そうしていった俺の我が儘の結果だった。



「ルルーシュ…抱きしめてもいい?」
「…あぁ」
 温もりが伝わる。軍隊で鍛えた身体がルルーシュを包む。
腰を引き寄せられ、慣れた手つきで行うそれは恋人同士のそれと変わらない。
 ナナリーのこと、母さんのこと、皇子であること、ゼロであること。それが書き替えられた記憶。つまり、スザクと恋人同士であった日々を演じなくてはならない。スザクも演じているのだ。

 スザクは、この瞬間に何を思っているのだろう。俺と同じように苦しいのだろうか、それとも冷ややかに俺を監視しているのだろうか。
 もうお互いに以前のような感情は抱けない気がしていた。すべて偽りで固めた世界。

 あの、幸せな時間は過ぎ去ってしまったのだから。
200807 END
RANKルルーシュ受Rank
●あとがき●ルルーシュ語りです。今、文を書くリハビリ中です、なかなか書けないので…あとで修正するかもしれません。


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