コネタ


『お前がルーイか?』

 表情さえ消せば冷たささえ感じさせる、黒い切長の瞳一杯にキラキラと親しげな光を湛えて、兄の横で彼女は笑った。

『俺はビラブド。……よろしくな?』

 はらりと肩口を、一つにまとめられた黒い髪が滑り落ちた瞬間が俺の致命傷だった。

 その日から、ビラブドは俺の片思いの相手になった。


学パラでHandsome Girl!!。
年長・ゴツイ連中は二年、年下・華奢連中は一年のつもり。
本田さんは本当は二年だけどメタボのせいで事故に巻き込まれて入院・留年。
ビラブドくん(八月生まれ)は二年で本田さん(二月生まれ)の従姉。
ヒロインなのにナチュラルに男装してます。



「――なぁビラブド。お前身長幾つだっけ」
「173だけど?」
「フランシス、お前は」
「お兄さん175だよ」
「アーサー」
「俺も175だ。それが何だよギルベルト」
「……いや」

 言って、ギルベルトは三人の腰を見比べた。

「――ビラブドが一番腰高くねぇか?」
「「「……」」」


 一番最初に口を開いたのはアーサーだった。

「――おま、何言って」
「いや、だってそうだろ」
「ふざけんなばかぁ! お前だって大してかわんないだろ!」
「いーや、お前よりは長い」
「俺の方が長ぇよ!」
「俺だ!」
「いーや、俺だ!」


 ギャイギャイ吠え合う二人を眺めてフランシスは苦笑した。

「あーあ、始まっちゃった」
「なぁ、フランシス」
「ん? 何かなビラブドちゃん」
「お前のベルトの位置って腰の上だよな?」
「うん、ビラブドちゃんはウエストの上だよな」
「あ、わかる?」
「腰の動きよく見てたらわかるよ。あと、抱き心地で」
「……まぁ、お前らしいけど。
 ところで、ギルは気付いてると思う?」
「全然」
「だよな」


実際はアーサー≦ビラブド≦ギル≦フラン。
アーサーとビラブドは足を使う頻度の差。
ギルはゲルマンクオリティ。
フランシスはスタイルがいいから。(寧ろフランシスクオリティ)

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あきゅろす。
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