韓国君と委員長さん
「ビラブドビラブドー!」
「何かしら韓国」
学級委員のビラブドと、韓国は何故か仲がいい。――わりと一方的に。
ビラブドの後ろを韓国が追いかけまわすところはまるで犬のようで中々微笑ましい。と、同じく学級委員の片割れのドイツが日本に漏らしたところ、彼は神妙な顔で忠告した。
「あの、韓国さんのお宅では犬に対して悪いイメージが強いので、ご本人にはその例えは言わないようにしてくださいね」
亜州事情は複雑怪奇。と、ドイツは思った。
さてはて、前言の通り韓国がビラブドにギャンギャンまとわりつくのはいつものことだが、その日はいつもと一味違った。
韓国はその日いつも通りニカッと自信満々に笑っていつもとは違うセリフを吐いた。
「ビラブドは俺と付き合うんだぜ!」
「お断りするわ」
あいごー! な叫びの響く中で、クラスメート達は脳の活動を停止させた。
――今、なんて?
「酷いんだぜ、あんまりなんだぜ、人の一世一代の告白に対して冷たすぎるんだぜ、物凄く傷付いたんだぜ。損害と賠償を請求するんだぜ」
「なんで」
ここでようやくおいてきぼりだったギャラリー達は一連の事態を理解し、動揺のざわめきをうみだした。
えええなんか二人とも反応速度速すぎるんだけど、っていうか韓国の奴図々しくてさっくりフラレた悲壮感ねえ!
ごろんごろんころげ回る韓国は、その数分後あっさり復活し、そしてそれからも懲りずにビラブドにアプローチをかけるのだが、それは別の話であった。
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なんちゃってこりあん。
いや、愛はきっとどこかにありましたよ?
2008/09/21
(2010/01/02モバイル公開)
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