今夜はイヴ!
以下、海のように深く反省はしたが後悔は一切してないメチャクチャ問題作。私は兄ちゃんをなんだと思っているのか。クリスマスの魔王?



「――んで、お前はよりにもよってこのクリスマス・イブの素晴らしき良き日に二股かけてるのがばれて二人同時に振られたと、そういうことなんだな?」
「頼む、ビラブド君。もっと八ツ橋にくるんでくれ……」
「自業自得だろ。女の敵は俺の敵だ馬鹿め」

 ぐうっ! とうめいたフランシスにビラブドは冷たい一瞥をくれた。

「で? それでなんで俺のとこに来たんだお前は」
「よくぞ聞いてくれたビラブド君!」

 フランシスはビラブドの手をがしっ、と手を掴んだ。ビラブドは何かとっても嫌な予感がした。
 フランシスはビラブドの目をじっ、と覗き込んだ。ビラブドはますます嫌な予感がした。

「ビラブド君……俺は気付いた。君ほど優しくクールなのに情熱的で更に歌も料理も上手な子なんていやしないと!」

 まさしく君こそ俺が長年追い求めてきた理想の女性! と叫ぶフランシスにビラブドは口元を引き攣らせた。

「なんか後の展開読めてきたから帰れ」
「いやいやいや、お兄さんの熱い気持ちを受け取ってくれよ!」

 がばぁ! とのしかかるフランシスに半ば予想していたビラブドは抵抗するも敢えなく床へと押し倒される。去年降臨したクリスマスの魔王は今年も彼になんらかの加護を与えたらしい。

「はーなーれーろ! このサイトはサーバーとの規約により猥褻な文章はアップしないんだ!」
「いいじゃないみんなやってるじゃない!」
「アホウ、みんなが遮断機下りた踏切渡ってるからって、それで電車に引かれたら悪いのはこっちなんだからな! 電車止めたらどんだけ請求されると思ってんだよ!」

 思いっきり楽屋裏ネタを暴露しながら、二人は服に手をかけては払われ、押し返そうとしては払われる、素晴らしい攻防戦を披露したが残念なことに状況が状況だけにちっとも素晴らしく見えなかった。うっとりとした顔でフランシスは甘い低い声で囁く。

「そのまま飲み込んで……俺のエッフェル塔(エクスカリバー)……」
「へし折るぞ!」
「ハハハそんな照れずに素直にお兄さんに心を開けばいいんだよ!」
「照れてない上にお前が開きたいのは心だけじゃないだろ!」

 キッ! と鋭く睨みつけるがフランシスは怯まない。

「だ・い・た・い! つい今日まで他の女の子達と二股かけてたヤツに都合よく調子よく行き当たりばったりに口説かれて誰が落ちる!?」
「恋はいつだって突然に訪れるものさ!」
「突然にもホドがあるわぁぁ!!!」

 叫ぶビラブドの背中を冷や汗が伝っていった。

(ヤバい、このままだと喰われる……!)

 そもそもマウントポジションを取られた時点で絶対的に不利に追い込まれてしまったのだ。焦るビラブドの心を知ってか知らずか、フランシスは楽しげに歌い出す。
 その聞き覚えのあるフレーズに、ビラブドは目をカッ! と見開いた。

「今夜はイヴ! おさえきれNight(勿論性的な意味で☆)」
「俺のミニ四駆への純粋な思いを汚すなー!!」

 怒りに燃えるビラブド渾身のアッパーカットはゼロ距離からにも関わらずフランシスをお星さまにしてしまうには十分な威力であった。


(昔ね、俺が小学生だったときにね、爆走兄弟Let&Go!っていうミニ四駆のアニメがあってね、それのエンディングに今この昏倒してる馬鹿が歌ってた歌が使われてたんだよ。
 え? 歳がばれるぞって? 何言ッテルンダ俺ハ17歳ダヨ?
 うん大丈夫、11年前なら6歳だ。ギリギリいけるだろ? 管理人なんか未だにきんぎょ注意報とかレイアース歌えるし。え? それこそ歳がばれる? 言ってやるな。
 うん、それに去年クリスマスプレゼントにDVD-BOX買ってもらったしな! こいつが知ってるのも俺が前に見せたから
 ――ん? 何? オチは何って? フルボッコフランシスオチは? ダメ? だよな、使いすぎだよな。
 ――あー、じゃああれだ、他ジャンルオチっていうことで)

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これはひどい。
稀に見るグダグダ話でした。
2008/12/24
(2010/01/02モバイル公開)

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