R18Gです
グロが駄目な方はお引き取りください
白くて細い頚に手を掛けた。
きりきりと絞めると、いたい、と言うかたちに喉が震える。
けれど恭弥は笑っている。
俺を観て、
愉しそうに。
笑うな、と力を籠めると、うふふ、と笑みのかたちに作られた唇から呼吸の音がした。
笑うな、笑うな、笑うな。
俺は白い咽に噛みつく。皮膚を裂いて肉を裂いて血管を千切った血液が白い白い皮膚の上をだらだらとふしだらに流れていく赤赤赤真っ赤な血液はすぐに酸素に触れてどす黒く変わっていくこびりつく離れない、離れない俺の手が恭弥の赤に染まる染まるそれでも俺は手を離さないもっともっと力を籠める鼓動にあわせてぴゅうぴゅうと飛沫が上がる呼吸に合わせてひゅうひゅうと笛の音がする。少しずつ死んでいく身体が笑っているまだ俺を笑っている。あいしてると囁いた顔をして、変わらない顔のままで死んでいく吁、愛している愛しているんだ俺は、お前を
恭弥
恭弥、恭弥、恭弥、きょうや。
だからお願いだから、笑ったままで死んでずっとずっとずっとずっと俺は、ここに居るからお前の隣に居るからお前もここに居て。
ひょう、とのどぶえが鳴る
嗚呼笑っている。恭弥が笑っている。
惨めな俺を嘲笑っている。
光をなくした瞳がぎょろりとこちらを向いた。視るな。俺は水晶体に爪を立てるずぶずぶと埋まっていく指に煮こごりのようなゼラチン質が絡み付く恭弥の細胞が絡み付いてくる、なんてなんていとおしい。だから指に絡み付くそれをそっと骨の隙間から外してやるぶちぶちと血管と神経と切れる音好きだよ恭弥。
愛してると呟いて、まあるい瞳を喉へ滑らせた。
ぬるりとぬめるゼラチン質が、喉にねとりとへばりつく。それは少しずつ俺の細胞を侵食していく。ああ、熱い、恭弥。
恭弥の鋭いまなざしが、俺の中から俺の身体を壊し始める少しずつ粘膜が焼け爛れて溶けていくそれをいやにはっきりと自覚する恭弥と俺の細胞の境目が曖昧になって、ふたりはひとつになっていくそれが嬉しくて俺はけたけたと笑うけれどひょう、と喉笛が鳴っただけ。
あたまを失った恭弥の身体が俺の身体を喰っているのを俺は身体から離れたところで観ている。
愛してるよ、俺の恭弥。
後に残ったのはただ、頸を裂かれた死体がふたつ。