*** 「……そう」 「ミリーちゃんは?」 「私は……親に言われまして。私自身の希望ではないのですが」 悲しそうに笑うミリーちゃん。 無理矢理、って事? 「ごめん、変なこと聞いて」 「気にしないで下さいね、私の部屋はこちらなので。優希と知り合えて嬉しかったです」 綺麗に笑う彼女 「私も……!ミリーちゃんに会えて良かった」 彼女みたく綺麗に笑えないがニッコリと笑い返し、お互い別れた。 部屋に戻り、直ぐ様ベッドに飛び付く様に横になった。 好きにすればいいって……。部屋から出てもいいのかな? 部屋から大きな庭が見えるので、そこに向かう事にした。 複雑な建物じゃなくて良かったと思う。 直ぐに庭に出れて、日陰に座る。楽しそうに笑うメイドさん(格好が格好なんで) 嫌みを言って来た一人が笑顔で話していた。 楽しそうだなと見ていたら メイドと一緒に一匹の猫を笑って蹴っていたのだ。 その光景に目を見開いた。 何んだよ、あいつら……! 走って猫の方に行くなり、猫を抱き上げる。 「汚いモノ同士お似合いですわね」 高笑いをしメイドを連れて歩いて行くのをほっといて、イライラする感情を押さえながらも猫を見つめた。 「……大丈夫?汚れちゃったね」 「にぃー…」 「怪我してない……かな」 抱き上げて猫の具合をみると、何処も怪我をしていないみたいだ。 「おー、なつっこいね」 私の手を舐める猫に頭を撫で、とりあえず日陰に連れて行った。 . [*前へ] [戻る] |