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シャッターチャンス

(シャッターチャンス)
狙いを定めたら、逃がしはしない。




『ミョウジさん、僕のモデルなってみない』


始まりは、写真部に所属する伊地知 幹夫の一言だった。交歓留学生として月詠学院にやって来たナマエの話題を書きたいと前々から言われており、その度結崎に大反対されていた。然しながら伊地知はしぶとく、態々結崎とナマエが行動を共にしていない時間帯を狙った。ご丁寧に、甘いもの好きなナマエを甘いクッキーと紅茶で誘い…


『伊地知く…身体、動かない…っ』


『おっと、そりゃ大変だ。取り敢えず紅茶置かないと…』


身体の震えがナマエに異変を知らせる。写真部の部室で二人きり、突然の異変に動揺を隠す事の出来ないナマエに対して伊地知は余りにも落ち着いている。紅茶に混入された痺れ薬が伊地知の策だと気付く事もなく、ナマエは身体を動かそうとする。ところが自身の命令に逆らい、動く事のない身体は呆気なく伊地知の手でソファへと横たえられる。


『こりゃ絶景。良い写真が撮れそうだ』


『伊地知君…何、言って…』


ナマエを横たえるなり、にやりと笑う伊地知にナマエは微かな恐怖を覚える。対して伊地知を知っている訳でもなかったが、これ程までに不敵に笑う伊地知をナマエは見た事がない。伊地知は一旦ナマエから離れると、普段から首に提げているカメラを両手に持つ。


『取り敢えず何枚か頼むよ』


『何……ひゃっ』


目の前が一瞬眩しく光り、ナマエは思わず瞳を閉じる。その光がカメラから発したものである事、自身が写真に納められた事はナマエにも直ぐに分かる。そして写真を撮られた瞬間、全てが伊地知の仕組んだ事であった事に漸く気付いた。


『伊地知君、止めて…っ』


『あー…その顔、すっごく良いよ』


慌てて伊地知を留めようと声を荒げるも、その姿ですら伊地知には艶のある被写体でしかない。ナマエのような幼い顔立ちに未だ未熟な身体である高校生という被写体は伊地知にとって何よりも魅力的な被写体であった。ナマエの、恥ずかし気に顔を赤らめている様がシャッターを押す指を動かす。


『やだ…止めて…っ』


『…でも、何か足りないなァ』


ナマエの叫びにも似た声などお構いなしに、伊地知はより良いアングルを思考する。恐らく二度とないチャンス。それにしてはどこか伊地知の胸を鷲掴みにする事はない。何が足りないのかとナマエの全身を眺め、考える素振りを見せた。


『…そっか。そりゃそうだ』


『え…ちょ、伊地知く……や、やだァ…っ』


自身の中で閃いたのか、伊地知は納得したように頷き、ソファに横たえるナマエの傍へと腰を降ろす。それからナマエの足を掴むと徐に開き、スカートの中身が見える程で留める。結崎以外の人間の前で足を開くなど…否、相手が結崎であっても中々開く事のない足を伊地知によって開かれるなどナマエには耐え難く、必死に声で抵抗する。


『これ、結崎の趣味…だよなァ。あいつ、変態だね』


『…っ』


スカートの奥に見えるナマエの大事な部分を隠す下着。美人というよりは可愛らしいナマエに合わせた薄ピンクの下着は大事な部分以外をレースで隠し、肝心の部分は略透けている。ナマエには不釣り合いな卑猥さに伊地知は鼻で笑うも、その不釣り合いさが熱を点すものであった。


『こういうエロさが写真では映えるんだよね』


『やだっ…お願い、やめて…』


何度も制止を願い出るナマエも虚しく、伊地知はナマエの姿を撮り続ける。他人の前で足を淫らに開き、その姿がレンズ越しに映る。シャッターを押す音が室内に響く度、ナマエはその現実を突き付けられ、動く事も出来ないまま涙を流す。


『ほら、もっとエロい顔してよ』


『っ…や…ん……』


幾度もシャッターを押される度、伊地知に指摘される度に頭がぼんやりと曇る。触られてもいない身体がシャッターの度に小さく反応を示す。まるでレンズ越しに犯されているような感覚に身体が震え、ナマエは小さな吐息を漏らし始める。


『あれ…もしかして、こういうの好き…だったりとか』


『ち、違…っんあ…ッ』


違うと強く否定しようとするも、再び押されたシャッターと発光に身体が大きく跳ねる。触れられる事のないままに恥ずかしい格好を強要され、その姿が写真となる。屈辱とも言う事の出来る伊地知の行為はナマエを徐々に落としていく。


『ミョウジさんがそんなエロい人だったとはねェ……。じゃあ、もっとエスカレートしても良い訳だ』


『ッ…や、触らない…ああ…っ』


余りにも好反応を見せるナマエに伊地知は喉奥で笑って見せる。相手は身体を動かす事が出来ない。ならばもっと愉しんでやろうと、親指をナマエの下着に沿わせ、ゆっくりと弧を描けばナマエから到頭甘い嬌声が漏れてしまった。


『へェ…反応良いじゃん』


『ひゃ…や、やだ…嫌ァ…っ』


伊地知が弧を描く動作に合わせてぐちゅりと鈍い音が響く。結崎以外の人間に反応してしまった事は勿論、シャッターの音にいつしか濡れてしまっていた自身にナマエは動揺を隠す事が出来ない。然しながら嫌だと思ったとしても、伊地知の絶妙な指加減にナマエの身体は熱く、痺れてしまう。


『濡れちゃったミョウジさんを激写…と』


『やァ…っ、ん、あ…ひ、あ…』


片手でナマエを愛撫しつつも、空いた手でカメラのシャッターを器用に押す。いつしか下着から滲んだ蜜が伊地知の指を濡らし、カメラが発光する度にきらきらと光る。その光景がナマエを更に辱め、伊地知を更に興奮させた。


『こんな感じ易い彼女、結崎には勿体ないよな』


『やめっ…や、ん…んああ…っ』


下着の隙間を潜り、伊地知の指がナマエの膣口へと挿入される。動かせば卑猥な水音が響き、指を抜こうとすれば絡み付くナマエの蜜。対して女性経験のない伊地知であったが、ナマエの反応は伊地知の予想を遥かに超えており、更に深くを望んでしまう。掻き回す指を更に増やし、収縮する膣を押し拡げればナマエは甲高く鳴く。


『…うーん、撮るだけじゃ勿体ないかも』


ふと、伊地知の頭に更なる欲望が過ぎる。元は自身の芸術を表現する為に選んだ被写体。然しながら被写体にしては良過ぎる反応を見せるナマエ。レンズ越しに収めるだけでは勿体ない…伊地知の欲望は、いつしか撮影だけに留まらなくなっていた。























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