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温もり







聞こえてますか
感じてますか…



あたし達の温もり





『やッ…んんっ…あ、ああッ』


『ナマエ…愛してる…』


耳元で囁かれる愛の言葉と止まる事ない京羅樹の愛撫を潤滑油にナマエの膣口はゆっくりと、収まり切らない京羅樹のモノを飲み込んでいく…


『ああっ…ん、はァっ…んッ』


飲み込んでは抜かれ、再び与えられる。その度にナマエの襞は京羅樹を逃がさないように京羅樹のモノに喰らい付き、快感を得ようとする


『ひあっ…あァんっ…は、あ…』


大きく質量感のある京羅樹のモノは卑猥な音を立て、ナマエの最奥を突いては亀頭で天井を容赦なく擦る。それが幾度となく繰り返され、ナマエの身体はがくがくと痙攣を始める


『あッ…あ…イッ……んんんっ』

『ナマエッ…』


それが、数ヵ月前の情事であり、毎週金曜だけ避妊せずに行える情事であった。特に最近はお互いが忙しく、中々会う事が叶わない…そんな時に限って突然、恐怖はやって来る


『………嘘』


足が震えた。と、言うよりも全身の震えが止まらず、頭の上から何かが落ちて来るような、呼吸が止まるような…そんな衝撃がナマエの全身を駆け巡った


『ッ…ど、しよ…』


右手に持たれた体温計のようなモノ。確かにピンク色で表示された<<+>>の印…それが何を意味するのか、頭では分かっているつもりだが真っ白で何も考えられない


『タ…タカに…っ』


そう思い、制服の上着から携帯を取り出すも、ボタンを押す手が恐怖で震え、京羅樹に連絡する事を微かに拒否していた。


もし、下ろせと言われたら…


『ッ…』


京羅樹に限って…そう思ったが、京羅樹も今は大学生活と母校である月詠学院の教官として働く忙しい身。彼女である自分が迷惑を掛けている場合ではない


吐き気を催し、会社のトイレに駆け込んだ。たった60秒で分かってしまう<<妊娠>>という事実にナマエは何も考えられなくなっていた


『……』


携帯の画面は先程から京羅樹のアドレスが表示されたまま動かない。この事により、妊娠と聞いた男に良くある態度の急変…もし京羅樹にそれをされたらどうしたら良いのか…それだけが頭の中を絡まった円を描き、廻り続けた


<<今日大事な話があるから、仕事が終わったら連絡して>>


やっとの想いで綴った淡泊なメール本文。それを送信すると、ナマエは今にも倒れてしまいそうな身体を引きずって職場へと戻って行った


『ナマエ、顔色悪いけど何かあったの』


『えッ…う、ううん…多分、寝不足なだけかな…最近毎日のように会社残ってデスクワークだから…』


同僚達が聞いて来る度に、そう愛想笑いを繰り返し早く仕事を切り上げる為に仕事に集中した
















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