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愛戦士1-1






こんなに好きなの…


こんなに好きなのに、どうして他の子を見ているの…






<<愛戦士・1>>







『よォ、なまえ』


『おはよ、京一』


アタシ達、異性。
だけど友達。


でも、ただそれだけ…


『なァ、さっきちゃんと会ったんだけどよォ…もうやべェぐらいに可愛かったんだよッ』


『へェ…良かったじゃん』


何を隠そう、アタシは京一が好きなのだ。てか大好きに値するのだ。京一を好きになったのは、確か1年前…


でも、京一は…


『おはよう、京一君。だってッ』


『良かったねェ』


京一はクラス1可愛いと言われてるちゃんが好きなんだって。アタシがそれを京一に相談された時のアタシの顔と言ったら…それはもう作り笑いの酷い顔だった


『そんでよォ…』


『良かったねェ…』


京一ぐらい格好良かったら簡単に落とせるんじゃないかって思うのはアタシだけじゃなくて、一般的に見て京一の顔が格好良いから



『…俺、何も言ってねェじゃねぇかッ』


『へ、あ…』


京一の惚気話を聞くのが嫌で、考え事してたら本当に何も聞いてなかった…


『どうしたんだよ、ぼーっとして…熱でもあるのか』


『…ない』


ね、この優しさがアタシを余計に辛くさせるって気付いてんのかしら…。多分…てか絶対気付いてる訳ないだろうけど…


『何だよ元気ねぇなァ…人間、笑わねェと死ぬぜおりゃッ』


『はッ…ちょっ…くすぐったいからッあは…あははははッ』


いきなり何をするのかと思ったら、アタシの脇目掛けてくすぐり攻撃。いや、冗談抜きで擽ったいから


『どーだ、面白ェだろ』


『あはは…意味ちが…あはははっ』


アタシこのまま笑い殺されるんじゃないかって思うぐらいおかしくて、お腹の筋肉つりそうだよ


『なまえは笑ってた方が絶対ェに可愛いぜ』


…これだよ。この言葉にアタシは騙されるんだ…。そんな時教室から廊下を見ると、噂のちゃんが横切った。長いストレートヘアを風に揺らしながら、友達と仲良さそうに…


『あ、ちゃんだ』


『えっ…どこどこッ』


『嘘だよ。』


アタシは何て意地汚い女なんだろうか…。京一がちゃんを見るのが嫌で嫌で堪らない。


『何つー嫌な女ッ』


分かってるよ、京一に言われるまでもなく…。この性格、本当どうにかならないかねェ…


『さ、授業授業と…』


『聞いてんのかコラー…っ』


そう、それで良いの…。京一が冗談でも必死になってアタシを追い掛けてくれたら、アタシはそれで満足なんだ…





なんてね。そんな事で満足する程アタシはまだ大人じゃない…本当は京一がアタシだけの京一になって欲しいって思ってる…












そんな日、まず来ないけど…











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