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無題(FF7BCロッド)








これが恋ならば、




『…すっげェ視線。俺焼けちまう』


『ナマエ♂じゃなくて、レノ先輩見てるんだけどね』


嘘。本当はレノ先輩じゃなくてナマエ♂を見てる。確かにレノ先輩は格好良いし女性受けも良い。だからこうしてミーハーな女の子を演じる手段に至ってはある意味便利な存在でもある。


『つか俺と目ェ合ったじゃねェか』


『ナマエ♂がいきなりこっち向くからでしょ』


いきなりこっち向くから…なんて訳がない。ずっと見てた、ずっと見つめてた。ナマエ♂が欠伸ばっかしながら始末書を延々と書いてる様子とか、うとうとしてたら机に直撃した様子とか珈琲飲んで溜め息吐く様子とか全部全部見てた。勿論あたしはナマエ♂を見てたから書類整理なんて全く熟せてない状態だけど。


『あ、レノが女口説いてる』


『毎日ご苦労様よね』


レノ先輩が女口説こうがあたしには関係ない。だってナマエ♂しか見えてないんだもの、似た髪色してたってあたしはナマエ♂が好きなんだから、


『やっぱレノに興味ねェだろ』


『女の嫉妬はみっともないからね』


今日は良く舌が回る日。きっとさっき飲んだカプチーノがあたしの脳を活発にしてくれたからだ。普段はこう上手くはいかない、もっと動揺して震える手を押さえるので精一杯だから。ナマエ♂が隣にいるのに、冷静でいられる自分が凄い


『レノより俺の方が良い男だけどな』


『まあ、ね…』



あきゅろす。
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