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(へんあいのすえ)
それは狂愛だと、彼は笑った。





どれだけ泣いても、どれだけ叫んでも…


『や、も…駄目…っ』


『まだまだ。たった3回で駄目なんて言われたら俺様詰まらないでしょ』


伸びる手に制止を掛けても、するりと抜けてはなまえの身体を這い纏わる佐助の指になまえは一段と大きく跳ねる。4度目の絶頂を迎えた。昇り掛けては落とされ、落とされては限界近くまで揺さ振られる行為を繰り返され、幾度と昇り詰めた様な感覚を味わっていた。


『佐助、さ、ま…っ』


『んー。どうしたの』


なまえの膣口を指で掻き回し、爪先で天井を甘く引っ掻かれる。その度になまえの身体は震え、もう許してくれと懇願する。然しながら佐助はなまえの表情を見ては笑い、口元を緩ませる。早く楽になりたいと、熱く火照る身体を鎮めさせてくれと涙するなまえの姿は佐助を何よりも興奮させる。


『ひ、ああ…っ、…』


『女の子の泣く姿って、どうしてこんなに愉しいんだろうねェ』


なまえの膣口から指を引き抜くと、指から滴り落ちるなまえの蜜を指に絡ませ、糸を引いて落ちるそれをうっとりと眺める。まるで新しい玩具を手に入れた子供のような眼差しがなまえの羞恥心を煽る。幾度身体を重ねようと、佐助は気の済むまでなまえを弄ぶ。何度絶頂を迎えようと、たった一度の絶頂であろうと、全ては佐助の気分によって決められていた。


『あ…は、…んんっ』


『なまえちゃん。腰が厭らしーく動いちゃってるよ』


佐助がなまえの蜜で遊ぶ間、それを黙って見詰めていたなまえの身体は自然と佐助を求めて動く。絡み付いた蜜を舐める佐助の舌が自分の身体を舐めているような錯覚が、なまえの腰を浮かせては求めさせる。


『…舐めて欲しいのかなァ』


『…っ』


試すように笑う佐助になまえは唇を噛むも自身の限界に強がるだけ無駄なのだと悟る。そして何より厭らしく巧みに動く佐助の舌に目だけではなく身体の芯が奪われ、疼く。ゆるゆると頷けば佐助は少しばかり不機嫌そうに鼻で笑い、口を開いた。


『人にモノを頼む時はさァ、それなりの態度があるんじゃあないの』


『そ……んむっ…』


蜜と唾液の絡んだ指をなまえの口へと押し込むと佐助はなまえを見下して笑う。容赦なく口内を掻き回され、息苦しさを感じながらもなまえは佐助の指に舌を絡ませる。犬のように忠実に佐助の指を舐め、触れられれば逃げる事は許されない。従えと言われた事はないが、そうする事が佐助にとってもなまえにとっても最善策であった。


『ほらほら、ちゃんと言ってみなよ』


『んむっ…ふ、ん…う…っ』


喋ろうとすれば指を喉奥まで突き立てられ、嗚咽が走る。それでも佐助の指はなまえの口内を動き回り、なまえの舌を翻弄させる。疼いて仕方のない身体と舌先を犯される行為がなまえの身体を本能が蝕んでいく感覚。


『俺様のと、舌。なまえちゃんはどっちが良い』


『ふ…うんん…っ』



唯一動かす事の出来る手を必死に伸ばし、佐助の下半身に触れれば佐助は先程よりも口元を歪め、満足気に鼻で笑う。元よりこちらを望んでいたのだと言わんばかりになまえの口内から指を抜き、触れるだけのキスを落とした。


『流石なまえちゃん。俺様の事良く分かってる…っ』


『うあ…ッ、あ、待っ…』


腰を持ち上げられたかと思えば身体を引き寄せられ、感じた質量になまえは小さな呻き声を上げる。隙間なく埋められた佐助のそれはぎちぎちと擦れ、なまえの中を指とは比べものにならない程に責め立てる。


『さ、す…ひああっ…や、あ…ッ』


『俺様ね、なまえちゃんの苦しむ顔大好きだよ』


甘い筈の好きが何故歪んで聞こえてしまうのか、今にも手放してしまいそうな意識の中で思う。激しく揺さ振られようと、奥を突き上げられようとも佐助の歪んだ口元が何よりもなまえを快感へと導く。その快感を永く味わっていたいと思う反面、早く楽にして欲しいという欲望がなまえの膣口が佐助のそれをきつく締め上げた。


『まだまだ、俺様そんなんじゃイッてやんないよ』


『痛っ…く、あ…苦し…っ』


裂けてしまうのではないかと思う程に佐助のものはなまえの中で更に膨らみ、容易くなまえの膣口を広げてしまう。大きく膨らんだそれがなまえの膣内を犯す度、なまえの身体が弧を描く。苦し気に喘げば、それがまた佐助を満たしていく。


『もっと、もっと苦しんでよ…なまえちゃん…っ』


『あ、あ…駄目っ…』


逃げるなまえの腰を掴み、自分の元へ引き寄せながら腰を揺らせば今以上に奥深く佐助のモノがなまえを貫く。刃のない刀で抉られるような痛みと共に痺れるような快感がなまえを同時に責める。程なく昇り詰めてしまうだろう事はがくがくと痙攣を始めるなまえの様子で佐助にも伝わっていた。


『佐助様っ…も、…もう…っ』


『あらら、早いねェ…』


がくがくと痙攣しながらやっとの思いで言葉を吐くと、佐助はやれやれといったような表情を浮かべる。何度も達し、少しの動作にも敏感に反応してしまうなまえの身体で、佐助の執拗な責めに耐える事などは不可能だと佐助自身も気付いている。然しながら、それでもなまえを極限まで責めなければ佐助の熱は冷める事がない。


『それじゃあ最後に最高の表情、見せてよね』


『っあ…ああっ…擦れ、て…ッ』

途端激しく腰を動かし始めた佐助の動き。擦れる部分から熱が走り、なまえは目を大きく開いたまま身体を痙攣させる。揺さ振られても感じる事しか出来ない人形のように、なまえの身体全てが佐助によって支配されていた。


『もっと…、もっとなんだよ…っ』


『ひああ…あ、あ…う…っ』


激しい責めに言葉すら儘ならず、なまえは水のない池で酸素を求める魚のように口を開閉させる。目尻から涙が流れようとも、既に達していようとも佐助からは逃れる事は出来ない。佐助自身が絶頂を迎えるまで、この押し寄せる波は永遠に激しさを失わない。


『あ、う…うァあ…っ、あ、あ…ッ』


『…っ、イク…ッ』


なまえが最後に見せた、果てる迄果てた、廃人のような表情を見て漸く佐助の熱がなまえの膣内に放たれる。既に収縮を始めていたなまえの膣口は佐助の熱を受け、それを飲み干す。佐助の激しい責めから漸く解放された今、動かす事の出来る唯一の部位がそこでしかなかった。


『…っ、やっぱり、こうじゃないとね』


痙攣止まぬ儘になまえの膣口からそれを引き抜くと、佐助は息を吐く。その表情は満足したものであり、今にも意識を失ってしまいそうな程に果てたなまえも漸く安心する。


『大丈夫、なまえちゃん』


『な…何、とか……』


するりと伸びた佐助の手を取る事が出来ない程に疲れ果てているなまえを佐助はゆっくりと引き寄せ、先程とは比べものにならない程に優しく包み込む。普段から佐助はなまえを優し過ぎる程丁寧に扱う。然しながら情事となればまるでなまえの感情などお構いなし。裏表に差の有り過ぎる佐助を愛し続ける事が出来るのは恐らく最後の優しさがあるからだろう。


『どうしてこんなに、虐めたくなっちゃうんだろうねェ』


ぽつりと耳元で囁く佐助はどこか嬉しそうに、悪怯れる様子もなくなまえを愛惜しむ。綺麗な顔程歪む様は何よりも佐助を愉しませる。それが、愛している女性ならば尚更歪ませたいと言葉には出さずに佐助は思う。目的の為なら手段を選ばない。例えそれでなまえを失おうとも、佐助の歪んだ愛情は収まる事はなかった。


『いつか、殺しちゃうかもね…』

それは、留まる事のない愛情が見せる渦巻いた欲望…












(愛しいあの子に指を沿わせて)


最高の表情を俺様に見せてくれるよね
















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100916めぐ
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あきゅろす。
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