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3Z卒業後篇/半同棲【甘やかす/エロのみ】


もっと甘やかしてやりたい。



骨の髄まで俺の成分が染み込んで、ぐずぐずになってしまえばいい。
俺なしでは立ち上がることもできないくらい、とろとろになればいいのに。


恋人相手にそんな危険なことをときどき考えてしまう僕、坂田銀八(年齢?聞いてやるなや)。職業は高校教師なんだなこれが。







「……」
「どした?」
「……なんでもねえ」

可愛いかわいい土方くんは、ときどき妙に無口になります。

いや、もともとクールでカッコいい子なんだけどね。
『妙に』なんだよ。
無言で近くに寄ってきたり。
そっぽ向いてるくせにそうっと寄り添ってきたり。
なんとなく視線を感じてそっちを見ると、じっと見てたり。
バレたって思うと慌てて離れちゃうけど。

そんなときはこっちから黙って寄りかかってあげる。
そういうときはこの子は文句も言わない。ただ、静かに体温を分け合う。


それはベッドの上でも同じなのがかわいい。
軽いキスを何回かして、2人静かにからだを暖めあうのは心地いい。十四郎は本当に少しだけ、俺に擦り寄るような仕草をする。
もっと甘えたいのに、思いきれないように。

だから俺はベタベタに甘やかす。
たまにはいいだろって。こいつはただでさえ我慢しすぎる。他でもない、俺が、この肩の力を抜いてやりたいんだ。

「あの……、な」
「ん? なーに」
「あの、……あのな、」
「うん」
「あの……、」

せわしなく動く睫毛が、俺の首筋をなでる。唇が動くたびに、息がかかる。

「今日は……、あの、」
「ん?」
「こ、これ……だけか?」

言い終わると同時に俺の肩に指が食い込む。
恥ずかしかった? 言うの、迷った?

「十四郎は? どうしたい?」



ぐずぐずに甘やかして、おまえのしたいことを全部先回りして、おまえが思いつかないことまでし尽くしてしまいたい。

でも、ダメだ。

それじゃ、ダメだよ十四郎。


「なにが、したいの?」
「……っ、」
「言ってくれたら、なんでもするよ」


だから言って。
甘えたいって言えよ。
めろめろにしてほしいって言ってみろ。


「あ……、さわ、んないの、か?」
「さわってほしい?」


ほら、俺はおまえに甘い。
選択肢なんかやるつもりなかったのに、おまえが頷けばいいように質問を変えてしまう。
安心したみたいなかわいいため息なんかつかれたら、もっと聞きたくなるだろ。

俺はじっと我慢して、十四郎の肌を手のひらで暖める。なるべくゆっくり。ただ、暖める。


「ん、ぁ……っ」
「……」
「ぎんぱち?」
「なんだ」
「……さわりたく、ねえ?」
「あん?」
「男の、カラダ……やっぱり、イヤか……?」
「だーれがんなこと言ったよ」
「さわる?」
「……」


ブフォォォ!?
かわいいなコノヤロォォォ!!


「触る。いじり倒す」
「……ほんと?」
「ホント。泣いても止めてやんない」
「ん……!」

うわばばば、首にしがみついてきたよォォォ!!
喜んでんのか、喜んでんだよな!? 俺の勘違いじゃないよな!
もうダメ、俺の我慢が吹っ飛んだ。

「あ、ん……」

耳朶にキスして唇で食んだら、くすぐったそうに肩を上げた。

「我慢して」
「ふっ……なんで」
「我慢して。言うこと聞いて」
「え、……んぁ」
「……とうしろう」
「う、ぁあん……!」

焦らして、じらして、

「あっ! 胸ヤだ……」
「なんで?」
「ヤだ……っ、そんな、とこ」
「くすぐったい?」
「あっ……ムズムズするぅ、」

熟れさせて、火ィつけて、

「ちょ……!? 痛ッ、あ、やだそこ……ぉ」
「痛い?」
「や、痛くな……けどっ、お腹痛くなっちゃう……」
「大丈夫。優しくするから」

甘やかして、溶かして、

「うぁ……! な、なに!? えっ、ぎん、」
「ヒもヒイ?」
「あっ……やっどこ舐めて……あーッ!?」
「ふぇら。されハこロラい?」
「えっ、なに!? ああっ……待って、ま……っ、ふぁっ、もっヤダ……ッ!!!!」


骨の髄まで俺の成分、染み込ませてやるよ。


「やーーッ! は、はなせッ、はな、してぇ……!? たの、むか……っ!」
「ラヘ」
「やーだーァァアァァッ! アァァあーーッ!?」


だからおまえの中身で、俺をいっぱいにしろ。


「初めてだった?」
「……っ!」
「え、ホントに初めてだったの?」
「……信じらんねえ」
「ふーん。初めてだったのか」
「……ぅ、」
「よかった。俺しか知らねーんだ。へへへ」
「……?」

「十四郎の味」

「んな……!? なな、なんの、」
「言っていいの?」
「やだっ、言うな!……うひゃ!?」


全部。ぜんぶ。
おまえの不安も、驚きも、
怖さも、気持ちよさも。

「も、やぁ……ぎん、ヤダぁ」
「ちゃんと掴まってな」
「うん……!」
「怖い?」
「こわ、く、なっ……!」
「気持ち悪い?」
「ヤッ……へ、き」
「動かさないから。な? ゆっくり息吐いて?」
「ふ、……ふっ」
「上手。ゆっくりな」
「ふぅっ……! ひっ? う、動かすなぁ」
「動かしてないって。痛かった?」
「いたくな……ぁん!」
「俺に寄っかかってな」
「うんっ、」
「しがみつけ。おもっきり」
「うんっ……あッ!? ヤダ、入ってくるぅ、」
「動かしてない。おまえの中がうねうねしてるんだよ。わかる?」
「ひーっ!? ウソだっ、」
「ほんと。あったかいよ、十四郎ん中」
「い、いや……」
「いい子。そのまんまゆっくり息してろよ?」
「ん……ひィィィ!? あ、あっ、あ……!!」
「痛かった? ほら、太い指入ったよ。ぜんぶ」
「も、ヤ、もっ、ヤぁ……あーッ!? やーーッ!! 入んな、い……っ!! ヤだヤだヤダぁあぁぁぁ……!」
「大丈夫、もう入るから」
「ぎんんん!! ヤダーーッ! ぎん、ぎんぱちぃぃぃ……」
「……ホラ、入った」


「え、どう、なってんの……っ?」
「んー? ここ、十四郎の入り口にね、」
「あーっ! う、うご、かさなっ、で、」
「俺の指がね。人差し指と中指がね、」
「アァァァッ……ッ!? やだ、やだぁ……」
「きゅうっ、って締め付けられてる」
「も、いい……! も、いっから、ぬ、抜い……!」
「痛いくらい。指が。食べられてるみてーだ」
「抜いて!? ぬけよっ、あーーッ!」




「食ってくれよ。俺のこと……なあ、とうしろう、」



 


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