俺の可愛い土方くんは我慢がとても好きです。 「……ぁッ」 「痛かった?」 「……いたく、ない……」 「ホントに?」 「ほんと、だ……っ」 「……」 「あっ! ぬ、抜かないで……?」 「心配すんな。後でもっかいしてやっから」 「……ふ、」 女の子とえっちした経験は多少あるって聞いたけど、キモチイくなったことはないんじゃねーのかな。聞けないけど。股間に関わるしね、シャレじゃなく。同じ男として、それは聞けんよ、うん。 「あのな、俺だって男はおまえが初めてなんだ。言ってくんないと。な?」 「……大丈夫って言っただろ」 「もう。涙目じゃねーか」 「これは違うっ、ぎゅって眼ェ瞑ったら出た、あっ!?」 「2人で気持ちよくなろうな」 「あっ! や、ぁ、いっ……」 「息吐いて。イヤなことしないから」 「はっ……ぁ、ア、」 「これ、イヤ?」 「や、ヤじゃない、けどっ……、ヘ、ヘンッ 」 「ヘンなかんじする?」 「あッ、ア、ふっ……ヤ、怖……」 「俺に掴まってな」 「あ……、銀、ぎんっ! ぁ、は、入って……!」 「指な。1本。けっこう入ったよ」 「ひっ!? い、っ」 「背中に爪立てていいよ。俺のことはいいから」 「……っ!! ッ……!!!!」 「まだ、ヘン?」 「もっ!! わか、んな……っ!! ぎん、ぎんぱちぃっ!!」 「うん。ここにいるよ」 「ぎん、ぎん……」 「とおしろう。大丈夫だから。優しくするから。な?」 「んっ、んッ!! ほんと、だよ、なっ!?」 「うん。大事にする。だから痛かったら言えよ?」 「んっ! いたッ」 「今のはウソだろ。怖かった?」 「こ、こわかっ……」 「ん。じゃ、抱っこしててあげる」 「ぎんっ! うぅっ」 「よしよし。怖くないよ」 「……ッ、……っ!!」 トロトロに溶かしてやっと引き出す泣き言。 ほんとは怖くて怖くて仕方ないのに、我慢する子。 悪戯に経験を重ねたいからじゃなくて、俺の身体を思い遣ってくれるからこその、無茶。 他人のための我慢を、惜しまないひと。 「十四郎?」 「はっ、ん、な、に」 「これはな、ただ突っ込んで出すためにやってんじゃねーんだ。わかる?」 「んっ、んぅ……ッ!? はぁッ」 「俺はおまえの、おまえは俺の、身体だけじゃなくてココ、」 「あっ!? も、胸やだ……ぁっ!」 「ココん中あっためるためにやってるんだよ。十四郎」 「はっ、ハ……、んッ」 「おまえが辛いの我慢しちまったら、俺はあったかくなれねえの。わかる?」 「うん……っ、わ、わかっ……た、からぁ……」 「気持ちよくなれよ? めちゃめちゃになって欲しいんだよ、俺が。恥ずかしいことじゃないんだぞ。聞いてるか十四郎」 「聞いて……ッ!! ああァァ!! も、やだ……」 「何がイヤ?」 「ムズムズするっ!! 中が……っ、おかし……」 「そのまんまオカシくなっちまいな」 「やだぁっ! や、あ、ァ、ぎ、ぎん!? やめ、とっ止めて止めてェェェ!? ヤああァァ!?」 「……」 「ヤダヤダあァァ!! なにこれ、なんでおれっ、や、ヤなのにィィィ!?」 「いいから」 「ひゃあァァァ!? ヤだヤダヤダ、もうヤダアァァァ!!!!」 まだ指だけなんだけどなあ。 怖いって思わせたくない。 身体を重ねることが、幸せであってほしい。 今日はこの辺でやめとこうかな。 「怖かった?」 「うっ……ぐずっ」 「ごめんね。やり過ぎたな」 「び、びっくりした、だけだっ……!」 「うん。びっくりさせたくなかったんだよ。辛かった?」 「……わかんねえ」 「気持ちよくなかった?」 「わっ、わかんねえッ!!」 ――早く自分の気持ちに気づいてくれよ 俺は我慢って、上手くもねえし好きでもねえんだから、よ? |