僕の大好きなひとは、僕より詳しく、僕のことを知っています。 「あっ……イヤだそれ!」 「いーの。俺がしたいの」 カラダの奥深いところをじっくり見られて、恥ずかしいのに気持ちよくなって、それでも嫌われないってわかったけど、 これは、今でも恥ずかしすぎる 「脚……!」 「ろじららめ」 「あっ……、もう、離せっ」 眼だけでニンマリ笑って、銀はもっと深く俺のを咥え直すんだ。 「あ……っ」 「ひもひイイ?」 「ふっ、う、それっやめろ、」 くちの中できゅうっと吸い上げられると、一気に熱が高まる。逃げようとしても力が入んないし、腰はがっしり腕で抱かれてるし、 「でるぅ……」 「ん。らして」 あっ、また、 「ヤダって、言っただろっ」 「ごめんねー、でも美味しかったよ十四郎の……」 「言うな!」 自分だって見たことない部分に顔を近づけられて、拡げられて、まじまじ見られる羞恥の度合いを、このひとは理解しない。 好きなひとには汚いところは見せたくないっていう、切実な願いも。 「なんで嫌?」 子どもの機嫌とるように、軽く往なされて、肝心の嫌がってることはやめる気もなく、銀はまた唇をあからさまに寄せながら俺を見上げる。 「女になったみてーだ」 「えっ!? なんで!?」 だって、女って男にされるがままだろ? ただキモチヨくさせられて、突っ込まれて、 「今の俺とおんなじだ……」 銀八は眼を真ん丸にして、俺のひと言ひと言に、今度は耳を傾けてくれた。 そして、髪をくしゃくしゃ掻いて、呟いた。 「……まぁ、なんだな。若いっていいないろんな意味で」 「なんだよ!」 「悪かった。ちゃんと謝るよ」 そう言うと銀は、俺の横に這い上がってきて、しっかり抱きしめてくれた。 「恥ずかしがってるオメーが見たくてさ。ついイジワルしちゃう訳だけども、オメーがそこを気にしてるとは思わなかった」 「……」 「前に言っただろ。突っ込んで出すためにするんでもないし、どっちかがキモチヨけりゃいいってわけじゃねーんだ。2人で気持ちよくなりてーんだ」 「キモチイっけど……イヤだ」 深く、抱き直された。 「それって、恥ずかしいからだろ? 恥ずかしいのがまた刺激になったりするんだと思ってたの、俺は」 「……そうじゃないわけじゃねーけど、それがイヤだっ!」 「そっか。ごめんな」 髪に、軽い唇の感触。 大切に扱われてるのが、肌でわかる。 「オメーは経験も浅いからな。俺にとっちゃ嬉しいコトだけどよ」 「バカにしてんのか!?」 「そうなるから説明しなかったんだよ。あのな、奉仕するのが男でされるのが女って決まりはないんだぞ? もちろん反対もな」 「……でも、」 「オメーらの年頃じゃ、相手イかしてナンボみてーなヤリ方するかもしんねーが」 「……」 「俺は、少なくともおまえとは、そんなやり方したくねえ」 「うそだ! いつも俺ばっかり、」 「ふふ、オメーは少し感じやすいみてーだから俺もやりすぎた」 「……」 「信じてくれる?」 「……」 「うーん。困ったな」 「……! 大丈夫だ、平気だから!」 「そうじゃねーんだよ。それじゃおまえが、辛いの我慢することになるだろ」 「……ごめんなさ、」 「違うって! 責めてねえよ、説明に困ってるだけ。おめーに困ってんじゃねえんだよ!」 「……」 「じゃあ、攻めてみる?」 「えっ!?」 腕が緩んで、自然と銀八の顔を見ると、 「舐められる? 俺の」 また、見たことない眼が俺を見つめてて、 唇がゆっくり弧を描くところだっだ。 |