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神になり損ねた男


http://shindanmaker.com/418589
神様と電話がつながったー より




山崎「もしもし?神様ですか?」
神「そうじゃ」
山崎「お願いします(俺を)神にしてください!」
神「ふむ、叶えてやろう」
山崎「ありがとうございます!オオオッ…」

坂田銀時はひきこもりになった。





「なんてことしてくれるネ地味のくせに! 銀ちゃんがますます働かなくなったネ!」
「地味のくせって! それ誰から聞いたの、旦那? 副長?」
「どっちでも似たようなもんアル」
「ツーカーだから? あの二人ツーカーだからって言いたいのかーーっ! そんなだから神様に祈ったり電話したりしたくもなったんよ俺はぁぁあっ!」
「神楽ちゃん、地味は言い過ぎだよ。でも『そんなだから』って、どうしたんですか? 何か困ったことでも?」
「新八くんわかんないの? 新八くんはそういうことないの? 俺いつも、失敗する→副長に怒られる→翌日旦那に笑われる→副長に蒸し返される→翌日旦那がネタにする……これエンドレスだよ! もうどの失敗に対する怒りだか笑いだかわかんねーよ! ただ人をおちょくりたいって点でしか一致してねーよあの人たち! もうこんな生活イヤだ!」
「まず私たち銀ちゃんを怒ることはあっても怒られたりしないネ」
「ええええ!? そこから!? そこから違うの!?」
「それに億万が一僕たちが銀さんに怒られても、土方さんがそんな傷口に塩塗り込むような真似するわけないじゃないですか」
「するよあの人! 俺がマムシ工場に潜伏してんのに俺ごと爆破しようとするし。あんぱん地獄から救うどころかラーメン啜るし。しかもこれ見よがしに!」
「そんなふうには見えませんけどね……」
「たとえジミーの言うとおりだとしても、そんでどうしてジミーが神様になりたいって思うネ? おかしいアル!」
「イヤ神様に電話繋がったんだよ!? 思いもしないでしょ!? テンパっていちばん有効そうなの口走るでしょ!?」
「あー、神様になればなんでも自分の思い通り的な」
「三つのお願いのうちの一つに、『お願い全部叶えるヨロシ』って言っちゃう的な」
「わかりますよ、気持ちは。でもねえ、地味には地味の心意気ってモンがあるじゃないですか。脚光を浴びないところでいい味出す、みたいな」
「カツオ出汁は出汁取ったら鰹節捨てられる的な」
「チャイナさんはともかく新八くんまで! だいたいさぁ、旦那が引きこもりになったからって何!? 今までとなんか違うことある!? 君らなんか困ってる!?」
「そう言われちゃうと……ッ!?」
「イヤイヤイヤ銀ちゃんはいざという時に煌めくアルよマジで凄いんだヨ何しろ白髪の天パアルよ!?」
「なに言ってんの? 新八くん今認めかけたよね旦那が引きこもりになったってあんま変わんないって!? チャイナさんに至っては何?早口言葉? 意味わかんねーし! だいたい神様だってね、日頃の俺の苦労を知ってるからこそ電話に出て……ハッ!?」



「ほーう。じゃあその神様とやらに掛け直せ。銀時が元に戻らなかったら切腹を命ずるってな」



「ふふふ副長が掛けてくださ、ぎゃあああぁぁぁ!」
「話中で繋がんねー」
「ん? とーしろ? 来てくれたの」
「銀ちゃんが出てきたぁぁぁ」
「銀さんの引きこもりが(微妙に)治ったぁぁぁ」
「銀時、山崎の馬鹿がまたやらかしてなぁ」
「えっなにどしたの? ジミーくんって笑い箱かなんかなわけ?」



(神様、本当に今度こそ俺を神にしてください……つうかなに最初の願い無視してんだよ! 地味だからか? 地味だからかーーっ!?)





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