(ぐすん……総悟のヤツ、今度こそ暗殺してやる) (でも総悟暗殺しても、もう銀時の記憶は消せねえ) (初詣して、寒そうだってマフラー貸してくれたんだよな……しばらくは会えないと思ったら堪んなくなって) (強引に持って帰ってきちまった。寒かっただろうに銀時) (またな、なんつって淋しそうな顔しやがって) (泊まりたかったのに) (近藤さんたまには仕事しろよな) (うう……これからどんな顔で会えばいいんだ、銀時に) (もうマトモに見てくんねえだろうなぁ) (やっと実ったと思ったら……総悟のヤツ) (イヤ総悟のせいじゃねえ。俺があんな、ハハ、ハレンチな) 「副長! お手紙でありますッ」 「あっそ。その辺置いとけ」 「お返事を書かれるかもしれませんから自分はここでお待ちしています」 「イヤいいから。今そういうの鬱陶しいから。下がれ」 「副長ォォオ! 自分はッ、副長がどんなにハレンチでヘンタイなOナニストでも一生つい……グホォオォ!」 「ついてくんな離れろ! 二度と近寄んなぁぁ! うわああああん」 (総悟だ! あいつ言いふらしやがった! クソッてそれ以外目的はないわけだが) (他の奴らなんてどうでもいい。銀時もあんなふうに……哀れんで俺を見るのか) (それは嫌だ。それならいっそ動物園のほうがいい、けど銀時は嫌がってたな、ぐすん) (どうしよう。明日からはもう、『万事屋』呼びに戻したほうがいいのか。いいよな) (手紙って、まさか銀時から……顔も見たくねえって) (どうしよう、それも嫌だせめて会って、あの目見て) (ん? こんな筆跡知らねーぞ、ったくちゃんと監察通ってんのかコレ) 土方へ 恋を実らすには【おっぱい卒業検定合格証書】が必要だ 結婚まで行くには【外を恐れないこと】が必要じゃ 結婚は最終目的ではない 伴侶と幸せに一添い遂げるには【偏食を直すこと】が必要だ 神様より 読み 読みっ ガン読みッ (【おっぱい卒業検定合格証書】? どこがそんなの出して……赤ん坊に試験があるわけじゃねえだろうし。銀時に貰えばいいのか? 俺が?) (そういやこないだ乳首がどうのって言ってたな。あいつがイジめるからこんなに、アレ……か、過敏になったんであって) (今じゃもうココ触ってくんねえと物足りねえ……ぐすん) (でも! ココを諦めれば銀時本人を諦めないで済むのか!?) (それくらいどってことねえ、キズパワーパッド貼って我慢するっ) (次は【外を恐れないこと】だと) (アホか、外が怖くて真選組が勤まるか) (あれから見廻り行ってねえけど、別にただ当番に当たんなかっただけだし。当番は俺が決めてるけどそういうの平等にしてるし。別に銀時に会ったらどうしようとか考えてないし。怖くて屯所に籠ってた訳じゃねーし。たぶん) (最後はなんだ。【偏食を直すこと】?) (や、むしろ偏食はあいつが治した、もういっそ治療したほうがいいと思うがな俺は) (マヨネーズが食えねえって、習慣レベルじゃねえだろ病気だろ) (俺は好き嫌いないぞ、うん) (強いて言えば銀時の、猫のエサ、かな。うん) (でもあれが食えねえからって偏食っつーほどでもないよな。特殊な食べ物だよなアレは) (とはいえ銀時がどうしても食ってみろって言い張ってんのに食わなかったな……俺) (今度はひと口くらいなら食ってもいい、かな) (たまに少しくらいなら我慢できる。たぶん) (もしかして俺は! まだ銀時を諦めずに済むのか――!?) 〜万事屋にて。 「ぎんと……万事屋ッ」 「あっ! やっと来たよいっくら探しても見っかんねーからめちゃくちゃ心配してたんだよ! 大丈夫か」 「おれっ、もう乳首ねだらないから……【おっぱい卒業検定合格証書】くれ」 「へっ!?」 「あと、屯所に引き篭もらねーし! お前の丼も、す、少しなら食べるから!」 「えええ? 代わりにおめーのマヨ丼食えとか言わねえ? どったの急に」 「だから、わ、別れたく、ねえ」 「オーイ神様よぉ。誰がこんなにしろっっつったよ。わんわん泣いてんじゃねーか可哀想に。どんなお告げ出したんだよ見せてみ。ああ―――ちょっと十四郎くん。銀さんと二人っきりで楽しいお話しよっか。大丈夫、そんなビックリしないで。大好きだよ」 神様からお手紙がきた http://shindanmaker.com/463314 |