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神の食卓


神様から土方十四郎へ一言
 神様「ちょっと醤油取って」


http://shindanmaker.com/152637
神様からあなたへ一言




「ん」
「これ醤油じゃない」
「あ? マヨネーズかけろ、醤油なんかじゃ素材の味が台無しになんだろが」
「マヨネーズのほうが台無しじゃ。刺身だから醤油とって」
「ますますマヨネーズだろ。マヨネーズ以外あり得ないだろ、神ならわかんだろ」
「うーむそなたに頼んだのが悪かった。ではそこの銀髪、ちょっと醤油とって」
「ん」
「近い! 近づいたけどこれも違う! 近づいたったって色と素材の種別だけじゃ。これはあんこではないか」
「ああん? 糖分とっときゃだいたい解決すんだろ。あとカルシウム」
「だーかーらー!ワシこれから刺身食べるの! あんこ関係ないじゃろ。それは甘味じゃろ」
「やだやだ。神ならもちっと道理ってモン知ってるだろうと思ったのに。飯食うときはあんこだろ」
「ちょーっと待て! 刺身にンな甘ったるいモンかける訳ねーだろ。そこはマヨネーズだ」
「うわあ。なんで居んの。また黄色いドロドロ啜ってんの。ナイわーホント迷惑だわー」


「いや、どっちも迷惑だから……」


「オイ万事屋。マヨネーズ貶すってこたァ死ぬ覚悟はできてんだろうな。刺身にはマヨネーズ、常識だ」
「マヨネーズ王国じゃそれが常識かもしんねーが俺には関係ねえから。俺そんな王国行ったことないし行く予定もねえから。頼まれても行かねーから」
「よーし上等だ表ェ出ろ」
「テメーこそゴリラやドSにお別れは済んでんだろうな」


「ちょ、もういいから。ワシ自分でとるから、な? 好きなモンかけて食べればよかろう。そなたはマヨネーズ、そなたはあんこかけて……」
「「ああ!? テメーは醤油で食うのか」」


「当然じゃ。最初からそのつもり……」



「あり得ねえ。刺身に醤油ってあり得ねえ」
「酷すぎる。醤油はナイわ。わかってないわホント」
「同感だ、醤油だってよ。神のくせに舌がおかしいのか気の毒に」
「人間で良かったと思うよ」
「そうだな。まあ甘いの食う人間も中にはいるけどな」
「なんなのおまえ。甘いの食わねえってもはや人間じゃねーよソレ」
「甘ったるいの苦手なんだよ! 人それぞれだろ、マヨネーズも食えねえ味覚バカのくせに!」
「俺はフツーにマヨ好きだよ。マヨ和えとか好きだしね。ただオメーのは量が半端ねえから、ちょっと」
「そうなのか!?」
「寿司だってハイカラなのあんじゃん? カルフォルニア巻きとか。アレなんかマヨ入っててもおかしくないと思うぜ」
「食って…….みたか?」
「残念だけど知り合いの寿司屋が何でもかんでもカッパ巻きにしちまうから試したことねーんだ」
「じ、じゃあ今度俺が懇意にしてる寿司屋でマヨネーズ入りの巻き寿司食わねえか」
「えっいいの!? 食ってみてえなぁ」
「おう……じゃ、今度の非番わかったら連絡してやる」
「あ、じゃあさ。甘ったるいのがダメなんだろ? お返しに甘さ控え目なスイーツ作ってやるよ」
「え。まあ……控え目なら」
「任せとけ銀さん結構料理上手よ? 和風がいい? ケーキ?」
「テメェの大好きなあんこの甘くねえのにしろ」
「おっけー。もし平気なら前日飲まねえ? ウチ泊まればいいし」
「いいのか!?」
「神楽に言っとくから、早めに教えてくんねっかな」
「わかった。いい酒持ってく」





「なあ、醤油――もういいや。縁結びに転職しよう」







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