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腹黒可愛い系×平凡
9
「本当にアイツはっ!人間の嫌な部分を濃縮還元したような奴だよ!!」

「なんだそれ…ジュースじゃないんだから…」

教室にて、留衣がいないのをいいことに友人に不満をぶちまけていた。

友人は俺と留衣の共通の友達だから全てを知ってる。

「まぁ、誉められたやり方じゃないけど…留衣の気持ちも察してやれよ」

「はぁ!?なんだよそれ…」

「おーい、何話してんだ?」

…重い。

後ろから肩を掴まれ、頭に顎をのせてるそいつはクラスメイトの伊藤。

「重いからどけ、留衣の話だよ。アイツに困ってるんだ俺は」

「はぁ?なんで…、あーぁ、わかった。お前留衣に嫉妬してんだろ。頑張れよ平凡!男のジェラシーはみっともないぜ?」

「うるせぇ!お前に俺の気持ちなんかわかってたまるかよ…」

「陸、」

…ん?留衣か。

陸ってのは俺の名前ね。

教室だから、胡散臭い笑顔で話しかけてきた。

「あ?何の用だよ…」

「随分と楽しそうだったから。ちょっと向こうで話そうか」

何なんだ、一体。

俺を連れ出そうとする留衣に苛つきながらもわかったと返事をした。


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あきゅろす。
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