ごちゃまぜどころ
マルフォイネタ
ドラコ・マルフォイは由緒正しい、純血を守り抜いたマルフォイ家に産まれた長男だった。
幼い頃から純血の素晴らしさ、
魔法族としてのひいてはマルフォイ家としての誇りを叩き込まれ、今年度見事入学を果たした名門校のホグワーツにおいても無事マルフォイ家のしきたりどおりにスリザリン寮に入寮した。
サラサラのプラチナの髪、冷たいブルーグレーの瞳。皮肉気に歪んだ唇を柔らかく微笑ませればきっと他寮からでも好まれただろうその容姿は、しかし、残念なことに獅子寮の英雄に言わせればネジの様に捻じ曲がった性格のせいで霞んで見えるそうだった。
そんなドラコにはこの学園に入学してから誰にも告げたことのない秘密があった。
それは確かに狡猾なスリザリン生にとってお誂え向きな理由によって出来た秘密であり、しかしそれ自体は何処までもスリザリン生としてはあり得ない秘密であった。
そもそもドラコ・マルフォイは幼い頃から理性的でいて計算高く、目的のためには手段を選ばないどこまでもスリザリン気質な子供だった。
例えば何か欲しいものがあるならば、ドラコは決して周りの子供達の様にそれに対する欲求を叫ぶことはなかった。
どちらかといえば頭は回る方であったため、それを得るために一番確実な方法を考えた。親に欲しいというのではなく、それを自分に与えなければいけない様な状況を考えそしてそこにたどり着くまでのプロセスを考え、それを実行する。
そしてドラコはそのプロセスを踏み、目的のものを手に入れることが何よりの快感であった。
「ほら、ドラコお前はマルフォイ家の長男なのだ。今からでも簡易的に杖を持っておきなさい。お前は前々から魔法の力が多いのか、暴発しているからな。恥をかかないよう今のうちから練習しておきなさい。」
ほら、と渡される杖を困惑気味に受け取りながらドラコは内心笑った。
本当はドラコは魔法の制御は出来ていたし、もっと言うならばむしろそれに関しては恐らく同年代の周りには追随を許さない程度には才能があった。
しかし、そのような才能があるならば今のうちから伸ばしておいたほうがこの先にも役立つだろう。だからといって魔法に関する教育の適応年齢はは一貫されている。そしてドラコはまだその年齢には程遠かった。
杖を持つのも恐らくなんらかの法令に引っかかるだろう。ならばその法令をなんとかせねばならない。
そこで思いついたのは杖所有に関する法令の一説。[杖の所持において、魔法の暴発が著しく多く、また程度の酷い場合に魔力の制御のためそれの所持を特例的に認める]というもの。
少しずつ、決して故意にやっているとはわからない様、ドラコは自身の魔力を暴走させた。
それに気づいたルシウスは魔法省に特例の許可を提出したのだ。
思惑通りそれは密かに行われた監査の後認められた。
本来そのようなことは不名誉であると考える。しかしドラコはあえてそれを得ることにした。
能ある鷹は爪を隠すではないが、自身の才能はできる限り周りに知らせたくはなかった。
それはひとえにマルフォイ家に産まれた宿命のせい。そして何より彼の秘密のためだった。
死喰い人
ドラコの父であるルシウスの過去。かの有名な例のあの人のもとにくだったという事実。どこまでも純血を重んじるその考え。
それによりルシウスは例のあの人に膝をついた。
ドラコはそのことを父の最大の汚点と認識していた。それは悪名高い例のあの人の悪行のせいではなく、穢れた血に対する同情からでも道徳のためでもなかった。
ドラコはどこまでも理性的で計算高い人間だ。スリザリンの人間らしく自己愛に満ち溢れた人間だ。
だからこそ、ドラコは思った。
最後には自身の同じ年の英雄により滅ぼされた父の君主。死喰い人であったということによるデメリット。
父は味方するべきものを間違えた。
どんなにその思想に共感を得ようと、最後に負けたのでは意味がない。
確実なものを信じるべきだ。
そのような考えゆえに、ドラコは死喰い人にさせられまいと自身の才能をひた隠しにしたのであった。
そんなドラコが信じるものは一つであった。それは魔法族だけではなくマグルの世界にも存在するもの。
ドラコは金しか信じなかった。
金、なんて素晴らしいのだろうか。感情も口もないそれはしかし、価値は決して薄れない。確かなもの。
そう、ドラコの思考がそこで止まっていればドラコはどこまでもスリザリン生として生きていくことが出来ただろう。
しかしドラコはなお考えた。
どうやって金を得るのかを。そのプロセスを。
そして考えついてしまったことにより、彼はどこまでもスリザリン生でありながらスリザリンを裏切ることになるのである。
「マグルの製品を魔法界で売ればお金になるんじゃないか?」
ドラコ・マルフォイ、マグルオタクになる第一歩であった。
みたいな感じで性格悪いんだけど利己的なだけで周りに対してそこまで興味はない。から、ハーミーとかポッターとかウィーズリーとかどうでもいい。みたいな話書きたい。多分アレンジしてもっとマルフォイに可愛げ持たせていつか書く。
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