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ごちゃまぜどころ
帰り道は険悪でして

アキさんが依頼した任務は火の国の国境までその荷物を運ぶことだった。実際見ると荷物はさほど多くなく、数時間ももすれば着くだろう負担だった。

帰りは私達だけなので一時間も走り続ければ戻れるだろう。

「私の国ではね、秋っていう季節が無くて。というよりもずっと夏なんだよー!」

「え?そうなの?」

女同士すぐに打ち解けた私とアキさんは二人で並んで歩いていた。その前を先生たちが歩いている。前はナルトとサスケくんが会話をしていて、言わずもがな雰囲気は最悪そうだった。

「私の名前もさ、木の葉に旅行に来たお母さんたちがそのときに秋で紅葉が綺麗だったからって理由でつけたんだよ。因みにそのときにプロポーズしたんだってー」

「そうなんだ。素敵な理由ね!いいなあ、プロポーズ…」

思わずサスケくんのプロポーズを思い浮かべてうっとり。

「木の葉にもね、二人の思い出を見に来たんだ。それにしても、サクラー?」

「へ?」

「その顔…好きな人いるんでしょ?吐きなさーい!」

興味津々といった顔のアキさんに思わず赤面してしまった。白状してるようなもんだ。

「えーっと……サスケくん」

しょうがないと思って小さな声で呟く。

「へえーそうなんだー。確かにずっと目で追ってたもんね。」

ニヤニヤと笑う。アキさんは恋愛話になると少し意地悪見たいだった。

「けど少し意外でもあるかも。」

「なんで?」

「私はてっきりナルトくんが好きなんだと思ってたよ」

「いやいやいや。」

「ええ?そんな全否定?だって私だったらナルトくんの方が好みだなー」

「は?」

え?思わず目が点。いやいや、ナルトは無いでしょう。あんな煩くて馬鹿で実力が発言に伴ってない……ってそうか、アキさんは今のナルトしか見てないのか。

「サスケくんもかっこいいけど、ナルトくんの方がなんか洗練された感じがするんだよね。」

うふふと可愛らしく笑うアキさん。ふんわりとした金髪が揺れていい香りがした。




それからまた恋愛話をしていると何時の間にか目的地についていた。名残惜しかったけれどそこでアキさんとは別れを告げた。今度木の葉に来たときは私が案内役をすると約束をして。


そして帰り道。先ほどまでとは違い三人と近い距離で走る。そうすると当然会話が聞こえてくるわけで。

「カカ兄、今日はこれで任務お終いですか?」

「そうだけど。」

「カカ兄もそれじゃあこれから暇ですよね?」

「それが?」

「カカ兄」

「ウスラトンカチ。テメエさっきからカカシカカシうるせえんだよ。」

「うるせえのはうちはのほうだってばよ。俺は別にお前に話しかけてるわけじゃないってば。それをなんで口出してくるんだってば?うちはには関係一切ないってばよ。」

「てめえの声がこっちに聞こえてくんだよ。」

「は?それぐらい我慢しろってばよ。そこのピンク頭だってさっきから俺とカカ兄の会話を聞いても何も言ってこないってば。ピンク頭に我慢が出来てうちはには我慢が出来ないわけ?そういう忍耐が無いからそんな甘ちゃんなんだってば。」

「てめえ」

「言い返す言葉が見つからないからってそうやって睨むの辞めろってば。こんなんが班員なんて未来の俺ってば一体何考えてたんだってば。」

「ナルト、さっきからうるさいよ。黙ってろ。」

「分かりました、カカ兄!」

「お前…」

「サスケもいらつかなーいの!今のナルトはまだ六歳なんだから。」


そんな会話のあと暫くすると木の葉が見えてきた。それまでの空気の重さにやっと解放されると息を吐いた。

「そーれじゃあお前らに俺から任務ネ。」

「え、まだあるんですか?」

こんな空気もう嫌よ。

「ピンク頭、任務だってば。仮にも忍者なら黙ってろってばよ。」

「お前もな。」

「すみません、カカ兄。」

「それで任務ってのはなんだカカシ?」

「んーとね。はーい。」

そう言って目の前に出されたのは甘味屋のタダ券だった。


「お前らのチームワークが最悪なのは今日の任務で十分分かったから。チーム仲深めて来なさい。」

「「「は?」」」

はーい、それじゃ俺だけ解散。

そういうや否や先生は目の前から消えた。

この三人でお茶なんてそんなの…



無理に決まってるわよしゃんなろーーー!


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