君の恋人 3 それから数日後。 拓はいつも何か悩んでいるのかイライラしている様子だった。 今では僕からのプレゼントも前みたいに喜んでくれない。 メールを送ってどうかしたのか聞いても拓は何も言ってくれない。 どうしたの拓。何を悩んでいるの? 僕は心配で夜もまともに眠ることができない。大好きな拓が悩んでいるのに僕だけいつも通りに生活する、なんてそんなことできない。 僕でよかったらいつでも悩みを聞いてあげるよ。いや、むしろ聞いてあげたい。 君の悩みを聞いて君の心の荷を軽くしてあげたいんだ...僕を頼って欲しいのに。 「拓...なんでたよ...」 悲痛な想いが口から零れる。 しかし、それはうるさい教室内では泡のように消えてしまう。 ...それとも拓は僕を頼らないのではなくて、もしかして心配を掛けまいと敢えて何も言ってこないのだろうか。 もしそうなら、僕は直接...ちゃんと面と向かって真剣に聞かなければ。 「僕に頼って」そういえば拓もきっと...。 僕たちは2人で一つなんだ。拓のためならなんだって頑張る。 ただ拓の笑顔がみたい。今、僕が望むことはそれだけ。 あんな拓はもう見てられないんだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |