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それは幸福
5


 「今日、誠太と飯食べてくるから俺の分用意しなくていい」

 「...誠太君か。お前が誰かに興味を持つのはいいことだけど...千晶のこともよかったらかまってやってくれないか?お前が誠太君と出かけてることは今まで言ってないけどお前が家に居なければいつもどこにいるんだって僕に訊いてくるんだ」

 「ふーん。まぁ、機会があったらな」

 それ以上は何も言わず、2人分の料理を作る京太を尻目に春臣はジャンバーを羽織ってマンションを後にした。
 誠太と知り合ってからというもの、春臣は頻繁に誠太を連れ出してご飯を共にした。
 今では千晶の都合は関係なく、春臣の仕事のスケジュールが早く終わった日には電話をして呼び出していた。

 誠太自身、春臣と会っていることは千晶に言っていないらしかった。また、京太の口からも何も知らされていない千晶は最近では春臣に頻繁に話しかけるようになった。と言っても、いつも言われるのは嫌味か小言ばかりだが。

 いつも眉間にしわを寄せて嫌そうに話しかけてくる千晶が不思議でたまらなかった。そんなに嫌ならば話しかけてこなければいいだろうに...と、そう思えてならない。
 春臣自身、千晶の存在は邪魔なものであるが、千晶からしてみれば春臣もまた邪魔な存在であると思っているのかもしれない。

 言ってしまえば、千晶は急に初めて会う自分の父親と赤の他人の3人で1つ屋根の下で住むことになったのだ。

 ― 俺なら嫌だね

 だからと言って千晶に優しく接してやろうという気にはならないが。


 ―――


 ――――――


 ―――――――――


 「今日もありがとうございました」

 「こちらこそ、たくさん誠太の面白い部分を知ることができてよかった。楽しかったよ」

 食事も終わり、いつものように春臣は誠太の家の前で車を止める。
 助手席に座る誠太は可愛らしい。従順で素直でそれでいて子供らしい一面も見せてくれる。成長途中の未発達なその存在ははかなさがあり、すぐに壊れてしまいそうな危うさもあった。
 そんな存在を汚さないよう、壊さないよう溢れる欲望を耐えて愛でることが楽しかった。

 ― 本当、いい暇つぶしだ

 役者以外でこんな楽しいことがあるなんて知らなかった。春臣にとって性的な好意はただの性処理としてしか見ておらず、恋愛も煩わしいものだと思っていた為、今まで特定の相手に興味を持つことがなかった。

 「ねぇ、誠太。どうして千晶に俺と会ってること言ってないの?」

 だから、苛めたくもなる。興味があるからこそ。

 「え...っ、それは...」

 「何もやましいことをしてるわけでもないのに...後ろめたい気持ちでもあるの?」

 困ったように、誠太は口を閉ざし、眉を下げる。その表情に...―― ゾクゾクとした。やんわりと下半身が反応する。

 ― あぁ、犯したい。

 そんな気持ちが溢れ出す。だが、そんなことをしてしまえば、開きかけた扉を閉ざされてしまうかもしれない。

 「俺は誠太とやましいこと、したいけどね」

 「えっ...ん゛ンっ」

 耳元で囁き、俯いていた顔が上がった時、春臣はその薄く、小さい唇にキスをした。
 慄き、開いた唇を通って口腔を犯す。上顎をこすればくぐもった声が鼓膜を振動させた。名残惜しいその唇もすぐに解放し春臣はニコリとほほ笑んだ。

 「こんな俺は、嫌?」

 そう言えば、顔を真っ赤にさせ誠太は首を横に振った。

 「よかった。それじゃあまた明日も会える?」

 首を縦に振るのを確認し、春臣は笑むと一度車を降り助手席の扉を開けてやる。
 そして会釈して家の中に入る誠太を見送って春臣は車の中に戻った。止めていたエンジンをかけ、家に帰ろうとアクセルに足を置いた時...

 ― ドンドンドンッ、

 助手席側の窓を強く叩かれ、一体誰なんだと春臣は煩わしそうに横を向いた。

 「っ、千晶...」

 そこには、寒さから鼻を赤くさせた千晶の姿があった。なぜこんな時間にこんなところにいるのかはわからなかったが、千晶は何を言うでもなく扉を開けると勝手に助手席に座ってきた。
 機嫌が悪いのかいつになく愛想のないその雰囲気に嫌気がさしたが、春臣も絡むのが面倒臭くなり何も言わずに車を発進させた。



 「俺、あんたが大嫌いだ」

 車を走らせて暫く。唐突に千晶はそんなことを告白してきた。

 「俺もお前が嫌いだよ」

 だから素っ気ない口調でそう言えば、千晶は肩をびくつかせ、足の上に置いてある拳を強く握った。

 「そんなの...言われなくたってわかってる!あんたが俺のこと邪魔だと思ってるのも、態度が気に食わないって思ってるのも!全部、わかってんだよ...っ、」

 「...だったら何。もっと俺に優しくしてくれって?それなら俺に媚びれば。嫌いな奴でも媚びてくれば多少は優しくなってやるよ」

 冷たくそう吐き捨てれば突然千晶は車のブレーキを踏んで車を止めた。
 幸い公園まで人通りの少なく、車も通っていなかった為何も起こらずに済んだが、肝を冷やすその行為に堪らず、春臣も車を停車させ千晶の胸倉を掴む。

 「いい加減にしろ!ガキだからって何やっても許されると思うなよ」

 「っ離せ!触るな、気持ち悪い!!あんただってそんなガキに手なんか出して、吐き気がする!俺、見たんだからな、あんたと誠太が―――― 」

 「それがどうした。キスして何が悪い。安心しろ、お前なんかには勃ったりしないから」

 馬鹿にしたように鼻で笑えばガッと頬を殴られ、一瞬車の中に危うい静けさが立ち込めた。
 テレビに映されることを仕事としている春臣にとって、顔は何よりも大事なものだった。そんな春臣の顔を殴った千晶を憎悪のこもった瞳で睨みつければ小さなその手はカタカタと震え始めた。

 「い...いい気味だ。愛想笑いばっかして媚びて、それでしか役をもらえないあんたに顔の傷なんて関係ないだろ。京太も馬鹿だ、こんな奴の世話なんかして。京太にも媚びてるんだろ、そうしないと好意を向けてもらえないから――― ん゛ンッ、」

 「ガキが調子に乗るな。お前なんか京太が欲しいと思って生まれてきた子供じゃない。そんな価値の低いお前に俺の演技をとやかく言われる筋合いはない」

 千晶の口を押え、どすの利いた声でそう言えば、再び千晶に顔を殴られそうになった。寸でのところで伸びてきた手を掴み、捻ってやれば千晶は小さな悲鳴を上げた。

 「水商売してた女のガキなんだ、お前もそれらしく俺の慰み者にでもなってみるか」

 春臣は抵抗させる間も与えずに、座席のシートを倒すと千晶の上に乗り両腕をベルトを使って背部でまとめ上げる。そして千晶が穿いていたズボンと下着を脱がせ、下肢を一糸纏わぬ姿にした。

 「っ、いやだ!!やめろクソ野郎!!俺に触るな!」

 「うるさいな...そんなに叫んでも誰も来ないよ。それとも人呼んでこの姿見られたい?」

 春臣の言葉に大きな瞳が揺れる。そして瞼を閉じた時、一粒の涙が流れた。華奢な体は恐怖で縮こまろうとし、次の瞬間には加虐心を擽る瞳でこちらを見てきた。

 「悪いけどローションとかそういうのないわ。自分ので何とかしてもらうから」

 「ひっ...やぁ、はるおみ...」

 萎えて小さくなっているそれに触れ、上下に扱く。多感で性に素直なそこはすぐに熱を持ち始め、先端から汁を溢れさせた。性器を掴んでいれば握りつぶさんばかりで力を加えられるのが怖いのか、足をじたばたと暴れさせるのもやめていた。
 そうして上下に扱き続け、先端に爪を立てて抉ってやればそこからさらに快感の涙が溢れ出し、くちゅくちゅと水音が響き始めた。

 「これだけ出てればいいか」

 「...う゛っぇ、何すん...ッ、ひっ、痛あ゛」

 指に汁を塗りたくり、予告もなく後ろの窄まりに指を一本突っ込んでやれば千晶はその口から悲鳴を零れさせた。

 「いやっ、いやだいやだいやだっ!!抜いて、痛い、痛いよぉ...ッ、」

 躊躇なく指を何度も突き挿れ、温かい中を犯す。そして指を2本に変えたころにはボロボロと涙を流し、千晶はその小さな体で痛みに必死に堪えている様子だった。

 「あぁ、だめだ。やっぱりお前には勃たない。誠太の時はキスする前から反応したんだけどな」

 「う...う゛ぅ、ひっ...く、嫌い、だ...お前なんか大嫌いだっ、」

 癇癪を上げて泣き続ける千晶。しかし春臣の中に宿るのは加虐心だけだった。
 予想以上に勃たない自分のそれは使い物にならない、と春臣は車の中をきょろきょろと窺いある物を手に取った。

 「売女の息子にはこれじゃあ物足りないかもしれないけど我慢しろよ」

 そう言って春臣は千晶の目の前に2本の太マジックペンを見せた。そして目を見開く千晶を尻目に重ねて持ったそれを一気に千晶の中に突き挿れた。

 「ひいっ、ぐぅ...嫌...いやだあああッ」

 ギチギチと締め付ける中を無理に犯す。何度も何度も何度も何度も。
 すると千晶の体に異変が起こり始めたのに春臣は気が付いた。

 「お前、ペンで犯されて勃ってんの?変態なのはお前の方だな」

 「う゛っ、うぐっあ...おねが...やめっ、」

 小さなそこは芯を持って勃ち上がり、先走りを溢れさせ尻の窄まりまで濡らす。
 そうして車内では小さな喘ぎ声と水音が響き渡る。
 それはある一か所を突くとより際立ち、面白くなった春臣は休む間もなく、早い律動でそこを擦りあげ、抉る。

 「いや...はるおみ...春臣、」

 足に力が入り始め、射精を我慢しているのが見て取れた春臣はペンで犯したまま千晶の性器をギュッと掴んだ。そして裏筋に爪を当てながら上下に擦りあげ、先端を痛いくらいに抉った時...――――

 「ひっ、あ...あ、やあああッ」

 千晶は大量の白濁で自身の服を汚した。




 「あ、2人ともおかえり...って、わっ千晶!?」

 家に帰るなり、千晶は京太を無視して自身の部屋へと逃げるように走って閉じこもった。

 「千晶とケンカした。気になるんなら俺じゃなくてあいつに聞いて」

 「...っ、ケンカって...それにお前、顔に傷つけてどうした、千晶が殴ったのか?それとも誠太君が何か...」

 「だから俺じゃなくてあいつに聞いて。俺は何も言わない。この傷はメイクでどうにかしてもらう」

 それだけ言うと春臣も京太の横を通り抜け、シャワーに入りその後寝室に籠った。
 自分でも驚くほどに千晶に対して何の感情もわいてこなかった。興奮もせず、ただただ千晶を辱めて終わった。
 あのプライドの高い千晶のことだ、今日あったことはよっぽど堪えてるはずだ。これで少しは静かになるだろう。

 深くゆっくりと、深呼吸すれば心地よい睡魔が春臣を包み込んだ。



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