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最後に笑うのは、




 「んーーーっ、はぁ...やっぱすげー面白かった。最後までハラハラしっぱなし。」


 「そうっすね!もう、主人公が危ない橋を渡りすぎて最後はどーなることかと...」


 テレビ画面のエンドロールを眺めながら俺は丸まった背をまっすぐにのばす。
 そして食べ終わったハンバーガーの包み紙を上手くゴミ箱に投げ入れた。

 帰り道の途中で買ったハンバーガーやポテトなどで腹も膨らみ言葉通り身も心も満足していた。


 「今日は誘ってくれてありがとな、」


 「いえ!俺も楽しかったっすから」


 終始ニコニコと明るい笑顔を向ける松高に俺は心を癒される。本当、昔飼ってた愛犬に雰囲気がソックリだ。


 「そういえば、親まだ帰ってこねーの?」


 「あぁ...、共働きしててあと1時間は帰ってこないかと...」


 「へぇ。なぁ、松高、話変わるんだけどよ...今の彼女、高校から付き合ってるんだろ?すごいよな、今もラブラブで。やっぱりもうヤってんのか?」


 「へっ?あっ、い...いや...っ、」


 ソファの隣に座る松高に顔を近づけニヤリと口角を上げれば、途端に松高は顔を赤くして戸惑いの声を上げた。


 「どうなんだよ。白状しろ、」


 「そっ...そりゃ...まぁ、」


 頬を掻き、上を向く松高。


 「はぁ、やっぱりお前も童貞卒業か」


 「お前もって...えっ、もしかして穂波先輩まだなんすか!?」


 「まだだ。」


 俺がそう言えば、松高は「え゛ーーーっ!!嘘だ!!!」と叫び散らしてきた。


 「な、なんで...。だって先輩モテるでしょ!?それなのに...」


 「俺、結構淡白な性質でさ。彼女できてもヤらないまま終わるんだよな」


 「.......もしかして先輩、インポっすか....?」


 「ばか!ちゃんと勃つわ!変な疑いをかけるな」


 とんでもないことを言い始める松高に俺はすかさずツッコミを入れた。
 「なんならちゃんと証拠を見せてやろうか」冗談っぽく笑い、ベルトを外すふりをする....が、


 「おい、松高...お前、」


 「えっ!いや!先輩がマラ掻いてる姿なんて想像してないっすよ!そんな、」


 「そんなこたーどうでもいい。....鼻血、出てんぞ」


 タラー...と鼻から赤い筋を流す松高に俺は大爆笑した。


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あきゅろす。
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