恋愛感情?
才蔵と佐助
才蔵「初恋はいつですか、だと?」
ギリギリと首を絞める才蔵。と、絞められる佐助。
佐助「痛い痛い!…アンタにはそういう話が無いから気になっただけだってば…」
才蔵「己とてそんな頃が無かったわけではないわ」
佐助「マジすか(あったって言えばいいのに)」
才蔵「…あれは確か5〜6歳の頃であったか」
佐助「…え?」
何やら妙な女でな。己もあまり覚えていないが、よく頭を撫でられた。やけに白い手だったか。
奴は昔から己の世話をしていた様で、はていつから居なくなったのやら。女だというのに肩車したり己が悪戯すれば細い腕で投げとばすわ。…だがそれなりに美しい女であったな。
佐助「…才蔵くん」
才蔵「何だ(顔真っ赤)」
佐助「それはもしかしてお母さ」
才蔵「違うわ(キパ)」
佐助「…今その人は?」
才蔵「分からん。第一、その辺りから己もよく覚えておらぬよ」
ただ、
才蔵「いつも傍にいる様な気がする辺り、生きてはいまい」
佐助「…案外まだ近くにいるとか。」
才蔵「………」
佐助「…どうしたの?」
才蔵「そうだと、いいな…」
そういう才蔵の顔はやけに子供の様で。
…才蔵くん、それは初恋じゃなくて、と言いたかったのに言えなくなってしまった。
※才蔵は17です。本当はこの後で保護者が出る予定でした。
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