徳川の陣 2
数分後…
「所詮はこんなものか(ポイポイ)」
才蔵、篝火に煙玉を投げ入れて煙だらけにするのが大好きである。
「才蔵君、それ嫌がらせ?」
「趣味だ」
「…んじゃ帰ります?徳川の大将いないみたいだし」
佐助、やる気がなくなった様子。
「先に行ってろ、やることがある」
「はーい(才蔵…何で兜かぶったまま?)」
「これでいいか」
『幸村参上…といったところか。しかしこれが六文銭と気付く者がいるのか』
「絵が下手で悪かったな、己は線の方が得意だ」
“六文銭”を描いた紙を近くの木に打ち付ける才蔵だがあまりの下手さに沈黙。
「…というかよくバレなかったな貴様」
『結構上手いだろう、独眼竜風特殊化粧』
「背丈以外はな。」
才蔵、牙狗の素顔が見れず士気低下。
才蔵の書き置きを見つけた兵卒達は、最初団子かと思ったそうだ。
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