さいぞう 2
屋敷内にて。
「お邪魔します…前より痩せたか半蔵。」
「………心配無用」
「相変わらず小さいな、周りがアレだと(屋敷の若衆チラ見)」
「やかましいわデカブツめ」
「まぁまぁ…で、頼み事があるのだ。この子を預けたいのだよ」
「は…」
「…もうすぐ戦があるようでな」
「………何故?」
「太閤殿の所に行った折、妙に騒がしくて怪しいと思ってよ」
「そうか…(その姿でよく忍び込めたな)」
「一応今は休業中なのだが、どうも気になる。」
「…で小僧を預かれと」
「何、二日でよい。家康公にも頼んできたわ」
「…承知(主…最後の砦が…)」
「きをつけよ、がこう」
「はいはい(ナデナデ)」
「……(母親か)」
牙狗、出発。
「…おれはさいぞうともうしまする。」
「(この親にしてこの子あり…間違いだなこの言葉は)…半蔵だ、童」
「しばしせわになりまするぞ、ちちうえ」
「応………え?」
…彼らが親子であるかどうかは謎である。
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