仄暗い水の底! *「鬼畜同盟」鬼畜祭り(勝手に)提出作品。酷泉×キョン 仄暗い水の底 「あなたが好きです」 いつかの放課後、女子達が先に帰った部室で古泉に告白されてしまった。 最初、夢かと思った。 誰にもバレないようにと、ひっそり想っていた恋心。 まさか、通じあっていると思わなかったから。 俺は動揺して会話の間を空けつつも、「俺もだ」と了承の返事をした。 ずっとこのぬるま湯のような温かさに浸かっていたかったんだ。 …ずっと。 そんな夢のような日から、一気にテスト週間という現実に引き戻された日の事。 古泉が「僕の家で一緒にテスト勉強でもしませんか?」と誘ってくれた。 正直、理数系の教科に赤色が見えそうだったのでその言葉に甘える事にして、放課後2人で古泉の家へ向かった。 古泉が一人暮らしなのは知っていたが…たどり着いたのは綺麗なマンションで、滅茶苦茶デカかった。 …機関の力とはいえ、高校生が一人暮らしできるもんじゃないだろう…。 ボケーッと見上げていたら、古泉がクスクスと笑って「こちらです」と誘導してくれた。 …しまった。バカ丸出しだったな…。 エレベーターで上がり、部屋の玄関に通される。 「おじゃましまーす…」 …すげぇ。中も広いぞ。少し前に流行ったデザイナーズマンションのようだ。 内装に感心していると、背後でガチャンと鍵が閉まる音がした。 ふとそちらを見ると、古泉が急に近付いてきて、腰に手を回された。 急に何だ?と思い古泉を見上げると、さっきまでの穏やかな雰囲気がどこかに行ってしまったような、どこか怖い感じがした。 「…古泉?」 恐る恐る声をかけると、顔をこちらに向けたが目が真剣というか…、冷え切ったような瞳でじっと見据えていた。 「…っ、ど…どうした…っ、んっ…、…っ!」 顔が近づいてきたと思ったら、唇に痛いくらいに強く温かいものが触れた。 「…ちょ…っ!何す…っ! んんぅっ!?」 口が少し離れた隙に抗議の声を上げようとしたが、逆に何かが侵入してきた。 舌だと気づいたのは少し後の事だった。 口の中で動き回るそれに翻弄されてしまい、体の力が抜けてきた。 酸欠で頭の中がぼうっとしてきた時、やっと唇が離れていった。 「…ぁ…っ、な…なんで…?」 思考が働かないながらも、理由を聞こうとした。今ならまだ冗談で済ませてもいいと思った。 しかし、古泉はいつもの人の良さそうな笑顔ではなく、何か企んでいるような冷たい笑みを浮かべて俺を担ぎ上げ、歩き出した。 「ちょ…!何…っ!?」 「何で…? 男が好きな人を家に上げる理由は一つしかないでしょう?」 事態が飲み込めず動揺していると、降ろされた先はベッドの上。 …つまり、そういう事…なのか…っ?! 「ふざけるなっ!俺はテスト勉強しに…っ!」 「ふざけてなんかいませんよ…?…キスだけでこんな風にして…。あなただって期待してたんじゃないんですか?」 古泉は、布越しに俺の下半身を撫でてきた。 すっかり膨らんでしまっていたそこを指摘され、カアッと顔が熱くなった。 「俺は…本当にそんなつもりない…!」 「…あなたがそのつもりじゃなくても、僕はそのつもりでしたので」 言い終わらない内に俺のズボンを緩め、中から俺の性器を取り出した。 「やだ…っ、マジで止めろって…!」 一生懸命抵抗するものの、乱暴に扱われて力がうまく入らなかった。 グチュグチュと恥ずかしい音が、部屋中に響いているかのように聞こえた。 俺は他のやつに触られた悔しさなのか、抵抗できないもどかしさのせいなのか、目から涙が溢れ出てきた。 「…ぃ…や、やだ…っ!」 「どうしてそんな嘘つくんですか? とても嫌がっている風には見えませんよ…?」 …それとも豹変したこいつが怖いせいか。 俺は段々湧き上がってきた快楽を誤魔化すかのように首を左右に小さく降り続けた。 「や…ぁっ…?!あ、あぁ…っ!」 しかしそんな抵抗も虚しく、突然眼球の奥がチカチカして、体が大袈裟なくらいに痙攣する。 「や…っ!こ、いずみ…っ!!もぉ…っ!」 「イきそうですか?…いいですよ。思いきり出してください」 古泉はにこりと微笑むと、手の動かす速度を更に速め、鈴口に爪を立てた。 「ひ…っ!あっ、っ…あああぁっ…!」 俺は古泉の手の中に欲望を吐き出してしまい、疲労感や他人にイかされてしまったショックでぐったりとベッドに沈みこんだ。 何が起こったのか頭が理解できていなくて呆然としていると、有り得ない箇所に指が触れるのを感じた。 「え…っ?!な…なに…?!」 「…知らないんですか?男同士はここを使うんですよ…」 俺の放った精液で濡れた指を、俺の後孔にいきなり二本突っ込んできた。 本来そんな目的で使う箇所でもないのに、指を入れられてかなり痛いし、異物感で気持ち悪い。 「ひっ…!!いた…ぃ、いたいぃっ!!」 「…煩いですよ」 氷のような目で睨まれて、思わず声がひきつった。 徐々に指が奥に進められて、胎内のある一カ所を指先が掠めた。 すると、今まで感じた事のないような感覚が体中を走りぬけた。 「ひぁあああっ!!」 「おや…。ここですか…」 な、何だよこれ!!? 訳が解らず、シーツを掴んでいる手をぎゅっと握った。 「前立腺も知らないんですか…。それなのにこんなに感じているなんて。…あなた、後ろだけでイケるんじゃないんですか?」 「やあぁ…っ!し、らな…んぁあっ!!」 指を増やされ、何度も何度も同じ場所を触られて、再び限界が訪れようとしていた。 「あぅ…っ!やだ…、も…はなして…っ!」 「…あなただけ気持ち良くなってもらっては困りますね…」 指を抜かれ、妙な喪失感に捕らわれていると金属がぶつかる音が聞こえた。 音の出どころに視線を送ると、古泉が自分の性器を取り出していた。 「いや…っ!やめろ、やめろ…っ!!」 古泉がこれから行う事に気付いてしまい、恐怖で体が震えだした。 古泉は普段のような笑顔を浮かべたかと思うと、ヒタリと後孔にあてがった途端、俺に腰を進めてきた。 「やだ…ぁっ!い、いやあぁぁっ!いたいいっ!!」 メリメリと音でも聞こえるんじゃないかと言うくらい痛くてキツくて…。 指なんて比じゃなかった。 俺の目から、痛みのあまり再びボロボロと涙が溢れているというのに、古泉は全く止めようとせず押し進めてきた。 「いた…、いた、い…っ!! も…、ゃ…だ…っ」 「…本当に煩いですね…。あなただって気持ちいいんでしょう?」 そう言って俺のを掴んできた。 痛みで萎えているかと思いきや、しっかり立ち上がって先走りを流しているそれを。 「ひ…っ!!」 「…あなたのような人の事、なんて言うか知ってますか?」 古泉はそっと耳元に近づいてきて囁いた。 「淫乱」 「…っ!」 「ああ、それともマゾヒストですかね? 初めてなのにこんなによがっているなんて、相当ですよ…」 掴んでいる手にキュッと力が込められる。 「…っ、ぁ…っ」 体のどこかが痛むのだが、もう体なのか心なのかわからなかった。 痛み、苦しみ、恐怖、絶望感…。 そして、快楽。 たくさんの感情が溢れすぎて、どうにかなりそうだった。 …いや、もう遅かったのだろうか。 「…っ、ふ…ぁっ」 「何で泣いてるんですか…? 悔しくて? それとも…気持ちよくて?」 容赦なく腰を動かされて、古泉の口から聞きたくもない言葉が流れてきて…。 これ以上聞きたくなくて、手で耳を塞ごうとしたがその手をひとまとめに掴まれて阻止されてしまった。 更に、耳元で言葉が紡がれる。 「僕もう出そうなんで…、このまま出しますね…」 「…ぇ…っ?!や…!なかに…っ?!」 「…別に妊娠するわけでもないからいいじゃないですか」 …確かにそうなのだが、そんな事をされたらこれ以上どうにかなってしまいそうで怖かった。 「や…、ゃ…っ!」 「いきますよ…」 ズンッと更に深く突かれたと同時に熱いものが勢い良く流れ込んできた。 「あ…っ!あつ…ぃっ、あついぃ…っ!」 そして、とどめかのように俺の先端を親指で刺激されて、とっくに限界を迎えていた俺の性器は簡単に放出してしまった。 シンとした部屋の中に二人分の息を整える音だけが聞こえた。 ズルッと古泉が中から出ていくのを感じると、あんなに流した涙がまた溢れ出した。 「…っ、ふ…っ」 「…また泣いてるんですか? …面倒くさい…」 古泉は呆れたような声で呟いた。 「…んで…?! 嫌…だって…言った…」 「…あんなに乱れていたのに? 好きな相手に抱いてもらえて本望でしょう?」 喉の奥で笑う仕草に、カーッと頭に血が登った。 「…ざけるな…! 俺は…っ!!」 こんな強姦まがいな事なんてされたくなかった。 ましてや、自分の好きな相手に…。 「…種明かしでもしましょうか?」 古泉ははあっとため息をつくと、至極淡々と話し始めた。 「…僕は涼宮さんの事や機関の事がありますから、彼女を作るのが面倒だったんですよ。 しかし、僕だって男ですから性欲も溜まるわけです。 そこで…あなたが僕に好意を寄せている事に気がついたんですよ。 男だったら色々気にしなくていいですし、あなたなら説明もいらないですしね…」 いつもの回りくどい話し方でもないのに、古泉の言っている事が全く理解出来なかった。 なのに、全身が冷えたような感じがして、じっとりと嫌な汗が滲んだ。 だって、こいつは…。 「お…まえ、俺の事…好き…って…」 喉がカラカラに乾いてうまく言葉が出なかった。 古泉は俺を一瞥してから、いつものような笑顔を浮かべた。 「あなたがそんな女々しい事言うと思いませんでしたよ。僕はただ都合がいいと思ったから告白してみただけです。 …あなたの目や態度を見ていたらすぐ判りましたから。 本当言うと…、僕はあなたの事、嫌いですよ」 もう目の前の男が何を話しているのかさえもわからなかった。 頭のどこかは理解しているのだろうか、体がガタガタと震えだす。 「ああ…、でもあなたのその絶望したような顔と淫乱な体は…好きになれそうですよ。 …キョンくん」 そう言って顔を近付けて、触れるようなキスをしてきた。 もう目の前に誰がいるのかさえわからない。 俺はあのぬるま湯のような暖かい日々が続けばいいと思っていただけだったのに。 抵抗を見せない事に気づいたのか、再び奴は俺の上に乗りかかってきた。 快楽を与えられているはずなのに、俺の意識はまるで暗い海の中に引きずられているような感覚に陥っていた…。 深い、深い、海の底に。 * …マジで調子に乗って提出してしまったぁ…orz アカン…、他の方の神作品のお目汚しになってるぅぅぅ( ・д⊂ヽ゛ でも、鬼畜書いたこと無かったんで楽しかったのはホントwww ←→ [戻る] |