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猫はこたつで丸くなる


秋なんてたった数日で終わってしまったんじゃないだろうかと思うくらい急激に冷え込み始めた今日この頃。
珍しく愛おしい彼から勉強を教えて欲しいと言われ、僕の部屋へ招待し勉学に励んでいた、はずだったのだが。
「…えっと」
…何と言うか、彼との距離が近い。いや、近いというか僕の左腕と彼の右腕がくっついている。
彼に散々顔が近いと怒られる僕だが、今日は僕のせいではない。これだけは主張させて下さい!
「何だよ」
「…いえ」
…僕達は頑張ったからと少し休憩していたはずだ。なのに、何でこんな嬉しい事態に?!…嬉しいは余計か、いや天にも昇る気持ちですけど!
「…ど、どうされたんですか?珍しいですね?」
落ち着かない僕は思わず彼の行動を指摘してしまったから、てっきり「うるさい、馬鹿、黙れ」と返ってくるものとばかり構えていたのに。
「……寒いから」
寒いから。寒いからって言ったよこの人!!どうしちゃったんですか?!何ですかこのデレ!!
「あ、じ、じゃあ温かい飲み物でも淹れて来ましょうか!」
そう言って頭が爆発しそうになりながらも立ち上がろうとしたのだが、不意に腰にまとわりついた腕で床に引き戻されてしまった。
「えっ、あ、あのっ?!」
「…動くな、寒いんだから」
…か、可愛いなぁこの人。
腕にギュッと力が入ったのを感じ、何だか笑みがこぼれた。
「じゃあ、こうして暖まりましょうか」
「……ふん」
本当、素直じゃないんだから。
僕は彼の方に向き直り、彼の身体を包み込んだ。
いつもなら恥ずかしいと抵抗する彼なのだが、今日は大人しく僕の胸に寄りかかっている。
…寒いのも悪くないかも。
僕は彼の少し早くなっている心音を聞きながら、そっと目を閉じた。




*タイトル思いつかなかったですwww
本当に急に寒くなったので2人に暖まってもらいました。寒さに弱いキョンくんが可愛くて仕方ない。
でも、キョンくん抱きしめたら暖かそうだな…



2010 10/28


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あきゅろす。
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