3333櫻様(織×叶)※裏 雨雲が浮かぶ、肌寒い日─。 休み時間、オレの後ろの席のヤツが、友達と話していた。 「オマエさ、恋人に不満とかある?」 [Dissatisfaction&Love magic] それは、織田と付き合い始めてから、1ヶ月経った日の事。 練習中に雨が降り始め、部活は中断された。 メンバーは急いで部室に戻り、帰り支度を始めた。 勿論、オレも織田も。 オレは着替えながら、今日の休み時間の事を思い出していた。 ─「恋人に対して不満はあるか?」 ─ある。 織田は優しいし、オレの事を一番に考えてくれるし、我儘だって其れなりの事なら聞いてくれる。 野球だって、コイツがウチ4番だとメンバーに認められるくらい上手い。 そんな織田への不満は1つ─。 …オレらはまだ、キスしか済ませていない─。 ─つまりは、そういうコト。 しかも、ディープキスだってしたコトない。 触れるだけの、軽いキスのみ。 …別にどーしてもヤリたいとか言うわけじゃないけど(廉がモノスゴク痛かったって言ってたし)、でもやっぱり恋人同士ならするのがフツー、だろ? キスだけなら、毎日してる。 オレらは寮に入ってて、織田とはルームメイトだから顔を合わせない時間は殆んどないし、毎晩一緒に寝るワケだ(二段ベッドだから離れてるけど) 夜寝る前と、朝起きた後に交わすキスが、オレの1日の始まりと終わりの楽しみになっていた。 でも、オレからヤリたいなんて絶対言えねー。 …もしかして織田は、オレなんかじゃ欲情しねェのか? …やっぱそーいうのは女の方がいいとか…? そんなコトを悶々と考えていたら、織田と目が合ってしまった。 どうやら、無意識に目が織田を追っていたらしい。 オレは慌てて視線を逸らす。 「…叶?どうしたんや?」 「なっ、なんでもねーよ!」 「そーか?…ならええんやけど…」 「おー。…じゃ、帰ろーぜ」 「おう」 そして、並んで歩き出した。 織田は普段と同じ様に、他愛ない会話をしてくる。 …何だよコイツ!オレがこんなに考えてンのに、涼しい顔しやがって! ……こんなヤツ、もう知らねー! オレは会話もそこそこ相槌を打つだけにし、寮に帰るなり布団に潜り込んだ。 「…なァ、叶。」 「…ンだよ?」 「なに怒っとるん?」 「…別に怒ってねーよ」 「怒っとるやん。…オレ、何かした?」 「…別にっ」 会話を終わらせる為に、ばさっと布団を頭まで被る。 すると、ギシッと音がして、ベッドが沈んだ。 後ろを振り向くと、織田の顔がすぐ側にあり、キスを落とされる。 「ん…っ…!…や、めろ!」 「なァ、叶。ちゃんと言うてや。ワケわからん…何かしたなら、謝るわ」 少し躊躇う。 でも、ちゃんと考えれば、これはただのオレの我儘で。 無理強いなんかしたくねェし、ヤりたくないなら、ないでいーンだ。 それでも、織田を好きなコトだけは変わんねンだから。 そう思ったら何だか吹っ切れて、オレはポツポツと本音を吐き出した。 「別に…っ…ただ、オマエ…何もしてこねーから…っ、オレに魅力ないのかも、とか考えてただけで…、だからオマエが何かしたとかじゃ、ねーンだ…」 恥ずかしさからちょっと吃りながらも、何とか最後まで口にした。 普段、素直に自分のキモチを言えねェオレにしては珍しく。 「っ!…叶…」 突然、掻き抱く様に強く、でもどこか優しく包み込む様に抱きしめられた。 「おっ、織田!?」 「叶…オレかて、我慢しとったんやで…オマエ、初めてやろ?ツライ思いさせたないし…」 「っ!オレは…っ!痛いとかツライとか、どーでもいいんだよっ!…オマエが……好き、だから…」 「…っ!叶……シても、ええ?まだ夕食まで時間あるし…」 「いっ、今!?」 「…イヤなら、やめるけど…」 「いっ…イヤじゃ……ない…」 恥ずかしくなり、俯いたまま小さな声で呟いた。 「叶…好きや…」 そう言って、織田はオレの上に覆い被さってくる。 両手が頭の横に置かれて、ドキドキしてる。 心臓が張り裂けそうなくらいに。 そして、いつもと同じキスが落とされた。 …でも、その後はいつもと違った。 織田の舌が差し入ってきて、オレの舌に絡み付く。 「んん…っ!お、だ…」 「叶…好きや…」 織田の「好き」は、魔法みたいだ。 聞けば不思議と身体の力が抜けて、素直になれる。 「オレ、も…っ好き、だ…」 唇は深く重ねたまま、織田の手がシャツの裾を捲り上げて、中に入ってくる。 「んっ!」 「好きや…叶…っ、…好きや…」 何度も何度も繰り返し紡がれる魔法。 だんだん身体が熱を持ち始めて、織田を欲しているのがわかる。 織田の手はどんどん進み、胸の突起に触れてきた。 「あんっ…!」 たったそれだけなのに、女みたいな声が出てしまい、思わず口を塞ぐ。 …なんだよこの声…っ!女みてェ…!!カッコわり… 「叶…可愛い…そーいう声、もっと聞かせてや…」 行為はどんどんエスカレートし、シャツは脱がされ、胸の突起を口に含まれる。 「んあっ!」 触れられるよりも強い刺激。 右胸の突起はピチャピチャと音を立てながら舌で転がされ、左胸は手で捏ねる様に愛撫される。 だんだん右腕が下へと滑り、ベルトを外され、ズボンを下ろされる。 オレの自身を下着越しにやわやわと触られ、初めて他人に触れられる感覚にひどく反応してしまった。 「んう…っ!ん、ぁっ…」 「叶、もうこんなにしとるやん…オレが楽にしたる」 下着も下ろされ、自身が外気に触れる肌寒さに、フルッと震えた。 大きな掌で包み込まれ、上下にスライドされる。 キスは、ずっと続いたまま…。 吐息も漏れて、たまに息苦しくなるけど、織田はちゃんと解ってコントロールしてくれているらしい。 たまに唇を離して呼吸を確かめていた。 自身を扱かれ、どんどん快感へと導かれる。 でも、オレだけイクんじゃ意味ねェんだ…! 「お、だ…っ!も、いいから…織田の…!」 「…!ちょ、叶。その目は反則やで…我慢できなくなるやんか ……あンな、焦ってツライのはオマエなんやで。先刻も言うたけど、オレはオマエにツライ思いさせたないんや。ゆっくりでええよ…こっちも、慣らさんとな… 」 そう言って、織田の指は後ろの蕾に伸びてきた。 先ず、指先を第一関節までツプッと差し込まれる。 「んっ…!うあ…」 だんだん奥に入ってくるに連れて、何とも言い難い気持ち悪さと、嫌悪感。 それでも、必死で我慢した。 織田だから─。怖くない。 指はどんどん進み、ある一点を擦られると─。 「─んあぅっ!?」 急に襲ってきた快感に、身体がビクッと跳ねた。 「やっと見つけた…」 「見つけたって、なに…っ…ひあっ!!」 所謂前立腺を擦られ、先刻感じていた気持ち悪さと嫌悪感は吹き飛んでいた。 今感じるのは、ただ快感と、織田の指の形だけ。 膣内が解れてきたのか、指が2本、3本と増えていく─。 信じらンね… 指3本も、マジで入るモンなのかよ…!? 初めての感覚と、初めての行為に驚きつつも、オレは織田の指の動きに反応していた。 だんだん慣れてきて、呼吸も楽になる。 「織田…っ!もう、ヘーキだから…っ!」 「ホンマ…?無理してへん?」 「してない…っ!…マジで」 「わかった…じゃ、挿れてもええ…?」 「おう」 それから織田がズボンと下着を脱ぐ様を見ていたオレは、驚愕する。 ─っ!…デカ……! …あんなデケーの入ンのかよ? そんなコトを考えながら、ゆっくりと近付いてくる織田の自身に息を呑む。 蕾に当てがわれた織田の自身が、少しずつめり込んできた。 「─っっ………!」 余りの質量に、声が詰まる。 「叶…力、抜いてや…」 「んっ…むっ、り…!」 尚も力を抜けないオレに、織田は優しいキスをくれた。 オレの好きな、触れるだけの優しいキス。 「んあっ、う!」 キスでオレの緊張は解れたらしく、一気に奥まで差し込まれる。 「んん…っ!はぁっ、は…」 その時感じたのは、どうしようもない幸福感。 好きなヤツと繋がれたという満足感と、オレは織田のモノになったんだ、という実感。 織田はオレの呼吸が調うのを待ち、ゆっくりと抽出を繰り返す。 「んあっ、あっ…うあ…!」 「叶…可愛い…好きや…!」 ギュウッと抱きしめられた後、先刻よりも抽出されるスピードが上がる。 「うあぁっ!そ、こは……っ!」 前立腺を集中的に突かれ、オレの思考回路は真っ白になっていた─。 何も考えられない… 織田のコト以外は。 快感が波の様に押し寄せる─。 オレの限界は限り無く近かった。 「織田っ!も、ダメ…!一緒、に─!」 「かの、う…っ!オレも、もう…っ!っく…!」 「うあっ!んあぁあっ!!」 抽出のスピードがより一層強くなり、オレは呆気なくイッてしまった。 その後すぐ、膣内の圧迫感が先刻よりも大きくなり、数瞬後に熱いモノが流れ込んできたのが解った。 オレが覚えているのはここまで。 ─オレは、そのまま意識を手放した─。 目が覚めると、辺りは真っ暗だった。 ─オレ…?…あ、そうだ。オレ、織田と… …織田は?今何時だ…? 時計を確認しようと起き上がった瞬間… 腰に鈍痛が走った。 「うあっ…っつ!?」 まるで腸から下をグイグイと押されてるみたいで。 下腹が半端ない程に痛む。 …ヤってた時より痛ェ… 時計を見るのは諦めて寝転がると、隣で眠っていたらしい織田が目を覚ました。 「叶…起きたん…?…あ、オマエ、腰…!」 「…イテェよ」 短く言うと、織田は心底焦った様に土下座の体制をとった。 「スマン!!辛抱し切れんで、オレ…っ!スマンかった!!へ、ヘーキか!?」 「あんまヘーキじゃねーけど…やっと織田がシてくれたから、もーいい」 恥ずかしくて、織田の顔を見ないまま言うと、後ろからふわっと抱きしめられた。 「叶…ホンマアカンわ…もう、大好きや…!!」 「…オレも、…好き…、だよ…」 ─好き─ たった一言の、 魔法の言葉。 オレにとって、織田の言葉がそうである様に─ 織田にとっても、オレの言葉が魔法になっているといい─。 fin... あとがき(仝ω仝) キリ番3333を踏んでくださった櫻様に捧げます! 長い間お待たせしてしまい、申し訳ありません…っ! しかもこんなグダグダとした文章でホントすみません…(~只~;) かのにゃん人格崩壊!なんというカオス!←貴様) こんな文章でも読んで頂けたら幸いです! そしてこれからも当サイトにいらして頂けたら泣いて喜びますっ!(/▽\)←土下座) 訪問、本当にありがとうございました! (*^◇^*){ありが、とうっ! ※こちらは櫻様のみお持ち帰りOKです ※ブラウザバックでお戻りください。 Text Menu/TOP |