*SOS団
今日は何の日?
*キョンside
『ねぇ、キョンくん。今日は何の日か知ってる?』
我らが団長涼宮ハルヒと同じことを言う団員がいる。
巫女衣装に羽衣を羽織った苗字だ。
衣装からしてあからさまに解るイベント…
「……七夕」
『あったりー!見てみて、ハルヒから貰った服。織姫様だってー』
ピンクの羽衣をフワフワさせながら一回転してみせた。ハルヒのコスプレ作戦にまんまと填まった苗字は自らコスプレを楽しむようになっていた。
「いいんじゃないか」
『ありがとう。でもみくるちゃんのほうが似合いそう』
それだけ言うと朝比奈さんの元へ駆け寄り玄米茶を苗字専用のマグカップに淹れてもらっていた。
朝比奈さんも似合うと思うが苗字も似合うと思うぞ。
俺は古泉と少し会話を交わしてパイプ椅子を引き、腰を降ろした。すかさず朝比奈さんが目の前に湯飲みを置いてくれた。この暑いのに熱い茶もなかろう──などと罰当たりなことは決して考えることなく、俺は感謝の気持ちをもって玄米茶をすすった。
うーん、熱くて暑い。
苗字は、その熱さに何とも言えない顔をしながら火傷したのであろう自身の舌を扇風機の前でチロッと口から出しているが、焼け石に熱湯をかけているくらいの効果しかあげていないので無意味であった。
*
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