*SOS団
いい機会
*キョンside
こんな団の名がこれ以上耳目を集めることだけは勘弁してもらいたいし、だいたい一人歩きさせてどうするつもりなんだ。
何が、いい機会、なんだ。
俺は困り果てていたし、朝比奈さんも困っていた。
古泉は「なるほどなるほど」などと呟きつつ、ちっとも困った顔をしていない。
苗字はというとチラシを見た後すぐに俺から離れて長門のもとへ行き、話し出した。
長門は苗字の顔を穴があきそうなくらいじっと見つめていた。
二人とも話し聞いてなかっただろ。
「ねっ、ナイスアイデアでしょ?みくるちゃん」
いきなり振られて朝比奈さんはうろたえつつ、
「えっ?えっ?でででも……」
「なにかしら?」
水辺で水を飲む子鹿にに近づくアリゲーターの動きでハルヒは朝比奈さんの背後に回ると、腰を浮かせかけた小柄な看護師姿にいきなり後ろから抱きついた。
「わきゃ!ななな、何を何を……!」
「いい、みくるちゃん、この団ではリーダーの命令は絶対なのよ!抗命罪は重いのよ!何か意見があるなら会議で聞くわ!」
会議?いつも一方的にハルヒがわけの解らんことを俺たちに押しつけるために開かれるミーティングみたいなやつのことか?
*
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