企画小説
哭けばイイのに*
「ぅあ、…ぁんッ…、」
「っは…月、……ッ」
ゴールインタイムからオレ達は何をやってるんだか。
…何ってナニだけどさ。
今日は学校から帰ってきて、さっさと風呂行ったんだ。
汗かいてたし。
で、陽がいつものようにオレのベッドで携帯弄ってたから腹の上に乗っかってみた。
ふざけて腰揺らすんじゃなかったなー…。
とりあえずオレはそれから陽にあまーいキスされて、頭ン中トロトロになってしまって。
陽が誘うな、て言ってたけどそんな事全然考えてなかったんだよオレ…。
馬鹿だなほんと。
陽変態なのに。
「ねぇ月、気持ち悦い?」
「あン…っ、い、ィッ…」
「もっと…していい?」
陽の首に腕を回したオレは必死に頷いた。
「おく、に…っも、と…」
「ッ……」
ぐぐ…と腰を押し進めてきた陽がオレの、上を仰いで震えるそれを片手で掴んでグチュグチュと擦りやがった。
やばいやばいってば……!
わざとかよって言いたくなるぐらいイヤラシイ音を立てて先ばっかり擦るもんだから、オレは誘われるように達してしまった。
「は、ぁッ…ごめ……っぁあ、」
「ほら、もっと出しなよ。淫乱なんだから、たぁくさん出ちゃうよね?」
オレの伏せられたねこ耳を軽くはみながら陽が言った。
…ドエスで変態だ。
でもその言葉に逆らえるわけもなくオレは早くも二度目の絶頂を迎え、後ろを締め付けてしまった。
普通はここでいつもは陽もイクはずなのに、今日はまだ固さを保ったまんまだ。
ありえねぇ……
「っ…今の締め付けやばかった。月のナカ、もう俺の型になってんの?」
ゆさっと一度腰を突き上げて陽がにやりとする。
「んっ…、…ナカ…?」
「俺のぴったりだよ」
ほら、とまた律動を開始した陽にオレは少し疲れてきた。
ヤる度に陽の忍耐力が上がっているような気がする。
いつまで経ってもイク気配がしなくて身体がもたない。
「あ、っあ、んぁッ、ねぇ陽っ…オレ、もうだめ…ッ、ふ」
「まだ駄目だよ、月」
「やぁっ、オレ疲れたもん…っ、」
オレの腰を両手で抱きしめて相変わらずヤラシク揺れる陽にキスして見つめると、少し速さがマシになった。
…でもこれは辛いだけだ。
「…ナカぬるぬるだな。こんな気持ちイイのにやめて欲しいの?」
「やめて、ほし…っくな、ぁんッ、苦しぃ…っの」
「ふーん。俺はまだ満足してないから、あと三回はヌかせろよ」
それを聞いてオレは顔面蒼白。
思わず陽の首から放した両手を片手で纏め上げられたオレは、そのまま奥ばかりを狙って激しく揺らされる事になった。
「あっあっあ、ぁんッ、ん、あ…ッ、はや、いィっ、あッん」
「はぁッ、は…っ、もっと哭けば?…ほらっ」
「ぁぁあッ…やぁっ、んッあ、」
クルリと俯せにされて腰だけを陽に支えられた。
まるで猫の交尾だなって笑う陽に背筋がゾクゾクしてしまった自分が信じらんねぇ…。
結局、陽は何回かイッた後に休憩してオレの制止を聞かずに第二ラウドに突入しやがった。
これからは安易に陽に引っ付きにいかない事が身の為だと思い知った。
オレも陽に負けず劣らず、なかなか馬鹿だよな…―――。
end
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