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モノクロツインズ
黒猫の発情期*

――今日はなんだか月の様子がおかしい…

双子の兄・陽は異変に気付いていた
朝、隣で寝ている月を起こすと、顔が赤い

それにぼーっとしているようだった

「月、大丈夫?風邪かな」

「ん…だいじょぶ。学校行けるよ…」

そう本人が言ったのだから仕方ない
陽は月と登校したが、電車の中で月が久し振りに痴漢紛いの行為を受けた

だが、月は抵抗しないでそのまま陽にもたれていた為、陽はそれになかなか気付かなかった

中年親父を駅員に引き渡し、陽は月に怒る

「なんで抵抗しないの?いつもは尻尾の毛も逆立てて、引っ掻きそうなくらいなのに…!」

「ん…。わかんないー」

ダラダラと月は答えた

陽はすっかり呆れたが、乗換えの電車は注意しながら月を連れて学校まで行った

「クラスでなンかあったら、すぐ俺に言いにきてよ」

陽は月のクラスの前で念を押して言う
月もその言葉に頷き、ぽてぽてと教室の中に入っていった

その日は、月のクラスメイトの月へ向ける視線が違った

「暑い」と言ってシャツの前をはだけさせてパタパタと扇ぐ月
その度にチラチラと鎖骨が見えて、月に前から好意を寄せていた男子達は喉を鳴らした

しかも、昨夜陽と愛し合った証があるにも関わらずに月は前を寛げる

クラスメイト達は月の放つ色気に耐えつつ、授業を受けていた
年頃独特の甘い誘惑にも負けず…

「加川ぁ…なんかオレ…体熱くてとけそぅ…」

休憩時間、そんな事を言って隣にいる加川にもたれる

加川は顔を一気に紅潮させて月の肩に手を置いて駄目駄目、と首を横に振った
月は潤んだ瞳で見上げた

「はぁ…っ、助けて?」

クラスメイト全員が月達に注目する

加川は、もう駄目だと月を床に押し倒した

「ぁんっ…」

月から色っぽい声が漏れて、加川は月の首筋に舌を這わせた
他の男子達はその様を黙って見ている

「ね、…あっ、オレの事すき…?」

自分にのしかかる加川の首に、腕を回してキスを求める月
加川はコクコクと頷いて唇を寄せた

「ん…はぁ、んっ」

月達の周りには、いつの間にか順番待ちをする男子達が群がっていた

「月くんっ!」

「あ、ゃん…っ」

加川が月のシャツの下から手を忍ばせたその時―――

「君等なにしてるの?」

あんなの堪えられない、と言って陽に知らせた男子がいたらしい

月の淫姿を見た陽は目を細めた

「陽…っ、ど、して…?」

月は陽の登場にも動じず、加川に躰を預けながら聞く

加川は陽に気付かないぐらい興奮しているのか、月の胸を掌で揉みながら首筋に顔を埋めていた

陽はツカツカと歩み寄り、加川の揉んでいる左手を捩り上げる

「うわっ…!」

やっと陽に気付いた加川は顔を青ざめて月から飛び退いた

上にいなくなった雄に月は寂しさを感じているのか、自分を見下ろしている陽の手を引っ張った

「陽…熱いよぉ…、なんか変な気分…」

いよいよ双子の愛行を見れるのかと思った衆は、目を見開く

だが、陽は月を抱えて教室の外へ出るとまっすぐに保健室へ連れて行った

保健室のドアには保健医の出張を示すカードが掛かっている

陽は奥にあるベッドに月を寝かした
ボスッとベッドに月は沈む

「んゃっ…何…」

月は一体何が起こったのか分からないようで、上半身を起こそうとした

だが陽はその上に跨がり、月の手首を頭の上へやった

「陽…っ…?」

陽は、月の首筋に顔を埋めた
そして、くんくんと何か匂いを嗅いでいるようだ

「独特の甘い香り…。もしかして月、……"発情期"?」

陽は月の瞳を覗いて困惑の表情を浮かべる

月の発情期には毎回迷惑しているらしい

周りにいる雄なら誰でも良いようで、いつでもどこでも誘ってしまうのだ

その度に陽は月の熱を自分で冷ましてやる

月とはいつも愛し合っているが、発情期程甘えてくる月は滅多に見れない

陽は月の誘うような匂いに、自分も変な気分になるのがわかった

「よぅ…ココがウズウズしちゃうの…」

陽に離された手で、陽の手を股間に誘う

「ね、一つになろ…?」

陽は、この言葉を他の男に聞かれていないでよかったと心底安心した


――――…‥

「もっと腰あげて…」

月は今、奥に熱を感じる蕾を陽に差し出している

「陽、はやくキてよぉ…もう我慢できないから…ぁ…」

はあはあと荒く息をつき、月は腰を揺らす
尻尾が立ち上がり、いつでも受け入れる事が出来る体制だ

「月…一つだけ言って良い?」

「良いからぁ…早く…」

月は陽の瞳を見る
陽もまた月の目を見つめながら話し出した

「あのね。こういう風に発情期になったら危ないから、これからはすぐに俺に言うんだよ?」

「なんで危ないの…?オレ何もしないよぉ」

陽は微笑んで、月の腰を掴んだ
蕾に陽のモノが押し進んでいく

「んっ…!陽の太いの、オレのナカにキてるよぉ…っ…、もっと奥…っ」

「ほら、そんな風に誘うでしょ?こんなに淫乱な月じゃ、すぐに交尾されちゃうから危ないの」

ピストン運動を早めて陽は言う

月はベッドに手をつき、無意識に蕾を収縮する
そこはたまに陽をきゅうきゅう締め付けた

「交尾じゃなくて…あぁっん、エッチでしょ…っ、陽のはぁ…っ…」

「ん…俺とのは、ね」

可愛い事を言ってくれちゃう弟に、陽はもう爆発寸前だった

だがここは理性も何とか保ち、加川との事について聞いてみた

「ね、加川にあんな風にされて悦かった……?」

陽の言葉は自然と暗いものになってしまう

月は腰の動きを止めずに、考えた

「はぁっ…う、んっ…悦くない…、陽がいないで寂しかったよぉ…っ、でも止められなく…って…あぁっ」

良かった、と呟き陽は、月の前立腺を強く擦ってやった

大きい声で哭く月に学校という事で少し心配したが、他の奴が来る事はなかった

「ぁあんっ、あ、あ…っ、もうイッちゃう…!」

「ふっ、う…月、月…。イッても良いよ…俺が受け止めてあげる」

陽は月の性器を片手で持ち、ぐちゅぐちゅと擦り上げる
月は嬌声をあげて陽の手の中で果てた

陽は月の中へ射精し、自宅に帰ってからも愛し合った

今回の月の発情期は一週間続き、クラスメイトや教師も苦労する事になる

勿論陽は毎晩月の相手をしていた
心の中で、月の発情期が終わる事を残念に思っていたのは言うまでもない…―――





end



あきゅろす。
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