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モーニング





いつもより早く目が覚めたから土方さんの部屋へ行ってみる。

モーニングコールならぬモーニングバズーカをかましてやろうと思い襖を開けるが、土方は既に食堂にでも行っているのか、部屋には敷きっぱなしの布団だけが残っている。

ちっと舌を打ちつつ、部屋に入り、布団の横に座り込んだ。

布団を見ているうちにだんだんと眠気が戻ってきた。普段より早く起きたということは則ち睡眠時間が少ないということだ。そんな自分の前に布団を敷いておくのが悪い。と土方のせいにして、布団に入る。

まだ少し温かい。どうやら持ち主が出て行ってからさほど時間は経っていないようだ。その温もりに少し気分がよくなり頭が隠れるまで潜り込んだ。

土方さんの匂いがする。

こんなに近くで嗅いだことはなかった。横に立つときや、すれ違いざまに香る匂い。布団に入った原因である眠気などいつの間にか忘れ、好きな人がすぐそばにいるような感覚に自然と頬が緩む。


抱き締められてるみたい、なんて
俺もたいがい乙女だねィ


やはり自分は土方が好きなんだと改めて思う。ずっとこのままでいたい。


しかしそろそろ持ち主が帰ってくるかもしれない。さすがにこんなことをしていたら引かれるだろう。いい加減、出ないと。

思考とは裏腹に身体は動こうとしない。何度か戦ってみたが、欲には勝てないようだ。もう少しだけこのままでいよう。


もし戻ってきたらなんと言ってごまかそうか。

そんなことを考えているうちに、近付いてくる足音がひとつ。


そうだ、さっきできなかったモーニングバズーカをかましてやろう。そうしたらきっと、朝から鬼ごっこが始まる。


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