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りょーじょくアリス
保険医と…1

はぁ…めんどくさい…

今日の午後の授業は英語のはずだったのに教科担任が欠席のため服部(はっとり)先生の数学に変わった。しかも不運な事に二時間連続…
クラスメイトの反応は”自習が良かった”や”数学の方がマシ”や"服部先生の授業なんて幸せ!"など様々だが俺にとっては最悪だ。
元々数学は苦手だが、もっと苦手なのは数学担当の服部先生だ。人の話を聞いてんのか分からないくらい傲慢で俺様…どっかの誰かに似ている。あまり話したくない。

だから昼休みが終わったあと俺は保健室に行った。
所謂サボりってやつ。
龍にはテキトーに寝てくると言っておいたがアイツなら体調不良とか何かしら服部に言ってくれるだろう。
もう何回目か分からないサボりだからバレてそうだが。

取り敢えず保健室に行くと養護教諭の猪苗(いなわ)先生は居なかったが鍵が空いていたので勝手にベッドを借りて寝る事にした。
基本先生が居ない時は入室は許されていないがまぁ良いだろう。それに猪苗先生は神出鬼没で何処に居るのか分からない時が多いと有名だ。
保健室の先生なのに良いのだろうか…
そんな事を思ったがどうでもよくなり、誰も居ない保健室のベッドに横になると疲れている訳でもないが、保健室独特の匂いに誘われ俺は直ぐに眠った。


どれぐらい寝ていたか分からないがベッドの揺れと遠くで聞こえるベッドの軋む音に意識が徐々に浮き上がり目を薄く開いた。

「おや、起こしてしまったかね」
「ん……先生…?」

声がした方を見ると白衣に身を包み眼鏡をかけた30代半ばの男の人、此処の学園の養護教諭である猪苗先生が俺の寝ているベッドに腰掛けていた。
決して強くない口調はいつもにこにこしている先生らしく、何だか落ち着く。

「またサボりかな、有澄くん」
「午後の授業、数学に変わってめんどくさくなったから。服部の奴に上手く言っといてよ先生」
「イケナイ子だ…」

そう言って俺の頭を撫でてくる。でも怒る事なく先生は微笑んだままだ。
いつもサボりに来た時は猪苗先生が上手い事言ってくれてサボった授業の先生からは怒られずに済む。
でもそんなに誰彼構わずサボりを認めている訳ではない。ちゃんと、取り引きしているのだ。
それをお互いに承知の上で今日も保健室に来た。
最初この話を持ち掛けてきたのは先生の方だ。実は媚薬や玩具の開発の手伝いをしているらしく、製品を試しに使わせて欲しいと言ってきたのだ。俺以外の奴じゃ駄目なのか聞いたが無駄で、結局承諾してしまった。
でも先生を利用しているのは俺の方だ。先生の好きにして良いからサボらせてもらう。
そう思わなきゃ直ぐに心が折れてしまいそうだ…

先生はかけている布団を剥ぐと俺に多い被さり首筋に顔を埋めたかと思うとそのまま舌を出して舐めてきた。
先生から香る保険医独特の消毒液などの匂いに包まれる。
しかしピクっと体を震わせた瞬間、学園のチャイムが鳴り響き此処が保健室でしかも授業中だという事を思い出した。

「あ……今、何時…?」
「ちょうど六限目の授業が始まったんだよ…大丈夫。鍵は閉めたし誰も来ないよ」
「ん……」

それを聞いて強ばった体の力が抜けていく。
今までも途中で誰かが入って来る事は無かったし先生を信用できる。
廊下を通ったら声が聞こえるんじゃないかと心配になるが…

今日は何をされるのか分からないが服は脱がされていきあっという間に一糸まとわぬ姿になった。
今までも何回かこういった行為はしているが明るい保健室でしかもいつ誰が来るか分からない所で一人だけ裸という状況はなかなか慣れない。
先生に全身を舐めるように見られると頬が熱くなった。

「っ……」
「いつ見ても綺麗だ。ただ残念なのは……ここ」

そう言いながら肌の上を滑る先生の手が赤い痕の付いた箇所を撫でた。
その痕はこの前…会長が付けたやつ…
痕はつけないで欲しいが会長は何度言っても無視して付けてくる…理由は分からない。

「所有者の証かね」
「違う」
「まぁいい…今日は薬を試させて欲しい」

先生は言い終わると自分の鞄から小さな箱を取り出し、中からチューブ形のものと注射器のような物を取り出した。
薬は過去に使われた事があり、媚薬というものの効果を試したいらしい。
でも取り出された注射器を見て眉間に皺を寄せる。

「……」
「有澄くんは飲み薬を嫌っていたよね」
「…怖いから」
「そうだね。今回も塗り薬だから安心して」

直接体内に入れるものは全てが信用できる訳じゃないから断っている。
先生は即効性で持続時間は短いものを選んでくれているがやはり怖いので薬は月に二回程、使うか使わないかというところだ。
だが塗り薬なのに何故注射器がいるのか不思議だ。針は付いていないみたいだけど…

「どんな効果…?」
「使ったらすぐ解るよ…君に我慢ができるかね」

言った言葉の意味がよく分からず、首を傾げた。
そんな俺の様子を見てクスっと笑った先生はチューブ状の薬を手に取り、掌に広げるとうっすら甘い香りが漂ってきた。
先生はその手を胸に近付けると乳首を中心に薬を塗りつけた。
体温程に温められていたが塗られた所が空気に触れると冷たく感じる。




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あきゅろす。
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