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Prisoner 第20夜 重すぎる想い 「叶…？」 「なぁに？ 零…」 「………何て顔してんだよ」 それほど酷い顔を私はしてたのだろか…？ 「…元々こんな顔よ」 なんてお決まりの言葉を小さく吐いた。 「…んな顔すんならさっさと正体明かしちまえばいいのにな」 「それは出来ない」 守りたいものを守るには…全ての陰に隠れた方が確実で、やりやすい。 明かしたところで私は奴ら≠ﾉよって身動きが取れなくなる。 それに――… 「お兄様が望んでいない」 私を。とは怖くて言えなかった。 お兄様の中に私はいないから… それは私が、もうずっと前に覚悟をした時から覚悟してたこと 「今更お兄様に会ったって邪魔になるだけ…」 「お前の言うお兄様≠ｾってお前に会いたがってんじゃねーのかよ…」 「そんなのありえない」 零は何か言いたげに叶をみた。 「…何」 「……別に」 現在の叶の格好は『神崎咲夜』。 零と叶は門に向かう… 長期休暇で帰るナイトクラスの最後の見送りをするために。 ［*前へ］［次へ#］ [戻る]  |