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Prisoner
第12夜




できるなら総てを貴女のせいにしたかった…









「そろそろ、ね」


あの女≠ェ動くのは…




「さて、」


…これから忙しくなる




叶は外出許可を貰い外出した。




「この辺だと思うんだけどー…」




全身黒、黒、黒。
普通の人間から見たらある意味怪しいかもしれない




「桂重いなー。暑いなー」




それでも知り合いにあったら大変なので外せない
ふと、古びた洋館が目に入った。




「ああ、『物語』か」




千里もいるから、間違いない。




「千里」
「………」




吃驚して目を見開いたままの千里。
隣で眉を潜めるナイトクラスの生徒…




「…。叶こそ何ででいるの」
「私? 私はねー散歩してたら吸血鬼の気配を感じたからね、来てみた。
何々? 前みたいに狩りに来たの?」


「ここは危ないよ、叶」
「だいじょーぶ!!
もう一つ、行くとこがあってね、通りかかったのもあるわけよ」




千里と親しげに話していたら、隣にいた夜間部が




「千里、こいつ何者?」


と続けた。




「だってこの子、デイ・クラスでしょ?」




前に玖蘭寮長に挨拶してたわ。と言った。


…わーお、記憶力が良いこと〜…


「…えっと」
「莉磨よ」


「そう、莉磨さんね。
私は確かに普通科。でも吸血鬼の存在は知ってるの
でも安心して、ハンターとかじゃないから」


「そうだよ莉磨。あと、叶の事は言ったら駄目だよ」
「メンドウなことは嫌いなんだよねー」




その後、しばらく三人で談笑してみた


莉磨は可愛かった
ちょっとキツいとこも可愛いし…っと




「あ、ごめん千里……そろそろ行かなきゃ」




目線の先に、一羽のカラス




『……みつけた』


言葉は声にならなかった


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