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榛名元希
MY HERO!
六時間目終了のチャイムが教室に鳴り響いた。

みんな、これから始まる部活や同好会へ向かう準備を始める。

(はぁ・・・)

心の中でため息をつく。
だって、これから起こることが安易に想像できるから。

「苗字名前、いる?」

ほら、来た。

「はい」

「ちょっと、いい?」

別名、榛名元希応援団。
結成したのはつい先日の話。
そして、結成そうそう目をつけられてしまった私。

「ねぇ、榛名君に近づくのやめなさいよ。」

私と元希は幼馴染。
私は密かに元希のことを想ってたりするけど、あいつは私を女として見ていないと思う。

なのに、なんでこんなッ!?!?

「あの、私が元希と仲がいいのはただの幼馴染だからであって…」

話している私の頬に平手打ちがあたった。

「そんなこと聞いてないのよ!!」

応援団の団長と見られる人物がもう一度ビンタをしよう手を振りかざす。

こんな少女漫画は普通想い人が助けに来るんだよっ!

「もーとーきーィィ!!!!!!!」

「っは。来る訳ないでしょ。
榛名君は今頃練習中よ?」

「だーれーが、練習中?」

「……!!!!!!!!は、榛名君・・・」

「おい。お前がやったわけ?」

うわっ。本当に来たよ…。
でも、元希いつもの3割増しの笑顔が怖い…。

「なあ、返事しろよ。」

「っ!!は、榛名君がこんな子に構うのがいけないのよ!」

ーーどんっ

あっ!
ば、ばか…!元希を殴ったりしたら…。し、しかも肩


「!!おい、お前俺の応援団?やってんだっけ?
俺が今ので肩壊したらどうするつもりだったんだよ…」

「あっ。ご、ゴメンなさい」

「…もう名前と俺の近くに現れるな。」

ーータッ

「おい、名前!大丈夫かよ」

「うん。よかった、元希が来てくれて。
なんか少女漫画の王子様みたい!」

「///お、王子って・・・。
お前は漫画読みすぎなんだよ」

「うおっ!なにおう?」



こんな馬鹿みたいなやりとりが永遠に続けばいい。
あなたがいつかこちらを見てくれることを信じて…。
MY  
おまけ
 
「あ、ねぇ元希」

「何?」

「あの時なんで場所とかわかったの?」

「!!!そ、それは…」

「?それは??」

「……ああーっ!もう!
名前が最近先輩に呼び出しくらってるみたいだからつけてたんだよっ」

「え、心配してくれてたの?」

「当たり前だろ。
   −だから」

「え、何?聞こえなかった!もう一回!」

「っ///もう言わねえ!」



私の王子、いや、私のHEROがこちらを向くのはあと僅か。
 


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あきゅろす。
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