復活
1
本当は愛して欲しかっただけ…
愛を知らない僕は…
君に対して何かを期待していたのかもしれない
昔から…
そうだった…
あぁ…
君も、愛し方は知らないんでしたっけ…?
何を求めているのでしょうね…
僕は……
愛シ方ヲ知ラナイ僕達
雲雀視点→骸視点
昔の黒曜戦時代から妙に馬が合わなかった、骸と僕は…それでも、体の相性だけは良く…お互い暇になれば抱き合っていた。
何回もお互いの欲を吐き出しては、後々後悔だらけで最初の内は只のヤリ目的にしか過ぎない、関係だったのかもしれない。
僕は途中から自分の気持ちに気がついた。
体を重ねる度に骸の口から僕の名前が出てくる。
その時の表情一つ一つに、トキメかなかった訳ではない。
只、僕は言えなかった…。
いや、言いたかった…呼びたかった。
でも呼べなかった。
本当は“好きなんだ”とか“骸…”とか言いたかったのに、頭の何処かで抵抗していた。
そんな中ある時行為が終わり骸に―ぽつり―と言われたんだ。
「貴方は何故嘘でも僕を求めないのですか?」
「え?」
「……クフフ、まぁそれも貴方の性格のせいでしょうけど、たまには僕の名も呼んでくださいね?」
「……何で、僕が君の名を呼ぶように命令されなきゃなんないの?」
「…嫌なら、今のままでも僕は燃えますけどね…。
でもね……寂しいものですよ…?
以外と……。」
「ふぅん、そう」
こんな会話をしていた。
この話はこれっきり言われる事はなかったけれど、素直に言っとくべきだったかな…今思えば……。
それから…僕が卒業してから数年後骸は姿をくらませた。
かと思えば何の連絡もなしに、周りの迷惑も心配も他所にある日突然帰ってきた…。
それからはずっと、このボンゴレアジトに止まっていた。
そして、つい一週間前に休みがかち合わせになり、僕に何故か喧嘩を売ってきて、挙げ句の果てに訳が解らなかったけどコーヒーを出された。
同然の如く本当に意味が解らなかったけれど、あのコーヒーは素直に美味しかった。
まぁ、骸の言葉に多少気がかかりな点がいくつかあったけど、今さら気にしない。
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