[携帯モード] [URL送信]

復活
1






――シュッ…ジュー……
「ふぅ……。」

「クフフ…おや獄寺君…今からお帰りですか?」

「…?!六道骸!!
何してやがる、こんなとこで。
まさか、また10代目を狙って……」


「…違いますよ…今日は貴方に逢う為に並盛中に来たんですよ……クフフ……。」

「?!Σなっ!!
何言ってんだ、お前!!」







俺はいきなり現れた骸に意味が解らないまま話し掛けていた。
いきなり現れたかと思えば俺目当てらしいし。
ほんと、理解出来ねぇ。

俺はとりあえずこのままじゃまずいと思い門から離れて歩いて行こうとした。
するといきなり骸に腕を掴まれて動けない状態となった。



俺は反射的にダイナマイトを取ろうとはしたが、それを呆気なく拒否された。
半分呆れた表情になりつつも俺は骸の手を振りほどき向き直す。





「で、何なんだよ?
俺は早く帰って10代目との約束があるんだからよ。」


「まぁ、そんなにあせらずとも良いでしょ?
たまには僕の相手でもして下さいよ、獄寺君。」



柔らかな笑みで骸は俺を見た。
殺意など俺は当の昔に消えていて何故か話を聞いてやりたくなってしまった。
そして…俺がふと骸に言おうとした時にふわりと何かに包まれる感触がした。



「え…?」

「好きですよ、獄寺君。僕は貴方が好きです。
今日はそれをどうしてもお伝えしたくて…ここへ来ました。」


「Σ何、言って「僕は…貴方が居ればそれだけで幸せなのです。」



「ちょ、離せよ、骸////」



俺の抵抗は虚しく骸は腕に力を入れるとクスッと微笑み少し上から俺を見詰めて来た。
俺もそんな骸の表情に少しだけときめいてしまった。
そして俺は流れのままに目をつぶり骸のキスを受け入れる。





「クフフ…君は結構素直な子ですね…?



「…んっ……////」




チュッと音がして骸は直ぐに俺から唇を離すと、俺を再びギュっと優しく抱きしめた。
そしてふんわりと腕から俺を開放すると骸は優しい手で俺の頭を撫でて来た。





「子供みたいに頭撫でんじゃねぇよ…!!」

「おやおや…そんな獄寺君もかわいらしくて良いですよ?
僕は好きですがね…」


「Σなっ?!
何言ってんだよ、全く!!」






俺はツーンとそっぽを向いたまま骸に対して怒ると骸は意味深な溜め息を零して“やれやれ”とボソリと呟く。
その言葉を聞いてはいたものの、あまり俺自身は良い感じはせず横を向いたままだった。




骸は再度溜め息を吐くと俺のそっぽ等関係なく、後ろから抱きしめて来て耳元で囁き始める。
熱い息が耳にかかる度にビクッと体を震わせる。




「愛していますよ、獄寺君。
初めてお会いしたあの時から…ずっと……。」


「Σちょい/////!!
止めろッ///」


「クフフ…。
真っ赤な頬ですね…可愛いですよ、獄寺君」




骸はきっと俺を虐めたいだけなんだと思った。
俺は暫くそれから離して貰えず、その日は10代目の家には行けなかった。六道骸は本当に変態だと思ってしまった俺は言葉に出すのはよしておいた。



只、骸の気持ちが素直に嬉しく感じれたのはきっと俺も骸が好きだからなのだろう。



「骸、俺…も……愛してるぜ……////」


「やっと素直になって頂けましたか…。
しかし…クフフ…。
貴方も面白い方ですね…本当に…。」




その言葉に俺は返す言葉も見付からなかった。
それでも俺は今の表情を見せたくなくてずっと下を俯いていたのは言うまでもない。







この後10代目の所へは行かずにこの日はずっと骸と居た俺だった。







END.










あきゅろす。
無料HPエムペ!