復活
1
俺は貴方が居るからこそ…
存在するんです…。
貴方が俺に手を差し伸べてくれたんです。
俺の…
全てを…
貴方に捧げます…。
ずっと…
ずっと…
この先生まれ変わっても…
骸様……
「おや…また犬は何処かへお散歩ですか？
久しぶりに僕が出て来たと言うのに…。」
「すみません、骸様。
以後犬にも言っておきます。」
「クフフ、それに比べて……千種は相変わらずですね…？」
「何がですか？」
黒曜センターの廃墟で今日は久しぶりに骸が現れた。
しかも突然…。
丁度犬は遊びに行った感じで居なかった。
千種はとりあえず眼鏡を光らせて骸には瞳を見られない様にした。
骸は―クスクス―と小さな笑いを溢しながら、千種に近付き頬を撫でる。
「Σむ、骸様ッ!?」
「そんなに驚かなくて良いではないですか？」
「あ、申し訳ございません。」
「千種、どうして僕が今出て来たか……解りますか？」
「いえ……」
思わず視線を合わせられないと反らし、眼鏡を―クイッ―と押し上げる。
多少頬が赤らみているのが、自分でも解る。
「それは、僕が千種に逢いたかったからですよ…クフフ。」
骸の言葉に千種は―ドキリッ―とした。余りにも嬉しい言葉に、千種は思わず“すみません、骸様ッ”そう言ってギュッと抱き締めた。
いつもこんなに素直じゃないのに、いきなり過ぎて千種はまだ頭が混乱気味だった。
それでも骸からの言葉だけに嬉しかったのは確かだった。
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